JRLテックログ

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ジャパン・リサーチ・ラボが提供する技術コンサルティング、人材育成、戦略策定、セミナー等の様々なコンテンツに関する情報を提供するブログです

部長でした、副部長でした、で、部員は何人?

 採用のお手伝いをすることも多いのですが、その中では採用面接に同席するということも数多くあります。同席して、採用担当者の方と同様に質問もすれば、採用するかどうかの判断についても意見を述べさせていただきます。実務的な採用のお手伝いということはもちろん、こんな質問をすればこんなことが分かります、判断できますと言ったご指導も兼ねています。そんな中で、特に新卒採用で面白い学生さんに何度も出会っているのですが、一部紹介してみたいと思います。

 

 今回紹介するのは、タイトルにある通り非常に「面白い」体制のサークルの方です。やはり、自己PRの中で学業以外に部活動やサークル活動などを積極に仰る学生さんはたくさんいます。こんな大会で優勝したなど様々アピールをされるのですが、良くあるのは、部長をしていましたなどその団体の中でのポジションです。

 ところが、ある時非常に不可思議な状況に出くわしました。その時は採用面接ではなく、いわゆる合同説明会で、ブースでお互いに話を聞くというものでした。一通りの話を聞く中で、自己PRとしてサークル活動の話題になり、副部長をしていましたという説明を受けました。本人としては、良いアピールポイントだと思っていたのだと思います。ただ、実はそのサークルが非常にマニアックなものだったので、何の気は無しに部員は何人ですかと聞きました。すると返ってきた答えは3人です、というものでした。

 ここでブースに一緒にいた採用担当の方と顔を見合わせました。副部長ということは当然部長はいるはずです。従って、残りは二人で、そのうちの一人が目の前にいる学生さんです。とても不思議な状況です。そこで、サークルの体制について確認すると、部長一人に、役職名上は、部長補佐と副部長ですという答えでした。要するに、平部員はいない、みんな役職者ということです。これにはびっくりして、一瞬吹き出すのを我慢するのが大変でした。要するに、就活の時の自己PRのために全員名目上だけの役職を持ったということです。おそらく、誰が何をするかはクジかじゃんけんで決めたのではないでしょうか。

 

 大変な就活の中で何とかして自己アピールをしたいという気持ちは分かります。しかし、これでは嘘は確かについていませんが、半ば詐欺のようなものです。バレてしまえば、大きなマイナスポイントであることは間違いありません。また、こういう学生さんは、サークルでは活動自体も自慢できるものは無いことがほとんどなので、根掘り葉掘り聞くとどんどんボロが出てきます。

 

 前述の通り就活は大変なので学生さんも必死です。採用側も色々なことを勉強して、自分たちが本当に欲しい人材を見つけ出せる、埋もれた人材を掘り起こせるようにならなければなりません。

 

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外部専門家(コンサルタント)の活用

 日本においても、製造委託や分析評価などのいわゆる「外注」と言われるものは、コストダウンをその利用背景の筆頭として様々な業界で活用されおり、分析会社のような外注受託を専門に受ける企業も数多くあります。しかし、コンサルティングについては、まだまだコンサルタントを積極的に活用するという文化は根付いていません。

 

 この理由は色々あるかと思われますが、少なくとも現場サイドにおいてはもっと積極的に活用したいという声が数多く聞かれます。にもかかわらず、コンサルタントの活用が一般化しないのは、上司や経営陣に予算を含めてコンサルタントの利用を申請しても承認されないからだというのが現状です。このような時に最も多い理由は、「なぜ自分たちで出来ないのか」、「外部に依頼するのなら、君たちは何のためにいるのか」といった叱責とも取れるような上層部からの言葉です。また、上層部だけでなく、自分たちの中でも、二の足を踏んでしまうという意識はあるのでしょう。

 

 確かに、そう言いたい気持ちもわからなくはありません。研究開発や問題解決を行うことは日常業務の一つであり、それらを外部コンサルタントに委託する、指導を仰ぐというのは自分たちの業務を放棄する、自分たちの存在価値を否定するという感覚になるのかもしれません。

 

 しかし、全てのことを何でもわかっている、何でもできるというスーパーマンはこの世にはいません。得意不得意があり、専門分野もあります。自分たちだけではどうしようもないことは必ずあります。また、外部専門家であるコンサルタントを代表とする第3者を入れることで飛躍的に効果が生まれることは数多くあります。特に、新商品、新技術の開発や、新事業創出といった場合には、自分たちにはそれまで無かったものを生み出そうとしているのですから、よりハードルは高くなります。

 それでも努力をしなければならないというのも事実であり、そうするべきでもあるでしょう。

 

 しかし、何か月、何年も開発、事業創出の実現を目指して頑張ってきたにもかかわらず、壁を破ることができないということは、自分たちだけでは根本的に不足していることがあると認識しなければなりません。また、過去から変わらず問題だと分かっていて、改善の努力をしていたにも関わらず解決しない問題、課題は、自分達だけでは無理だと認識することも必要です。

 この先、同じように努力をしたとしても、可能性はゼロではありませんが、何も状況に変化が無ければ、実現できないという状況にも変化は起きません。

 

 そんなときには、コンサルタントをはじめとした外部の専門家を活用するということが必要なのです。もちろん、新たに人を採用するという選択肢もあります。しかし、人を増やすことはさらにハードルが高くなります。また、専門的な知見、経験が必要であればあるほど、その問題、課題を解決した後の扱いに苦慮することになります。時間、知恵をお金で買うという発想も必要であり、現代のようにスピードが要求される時代においては必要不可欠であるとも言えます。

 

 いつまでも、苦労して悩むのではなく、より効率的に、確実に成果を生みだすためにも、是非、ジャパン・リサーチ・ラボにご相談ください。

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私全然わからないんです、が口癖の人

 皆さんの周りにもみないでしょうか、何か仕事を頼んだり、言ったりするとすぐに

  「私、良くわからないんで」

  「私、頭悪いんで」

  「私、素人なんです」

といったことを言う人が。

 

 言ってる方は、こう言っておけば良い言い訳になるし、角が立たない、と思っているのでしょうか。しかし、実際には全く逆で、相手の気持ちを逆なでしており、全く言い訳にすらなっていません。

 

 「良く知らない」というのなら、なぜ知ろうとしないのでしょうか。

 

 「頭悪いんです」というのなら、なぜ勉強しようとしないのでしょうか。

 

 「素人なんです」というのなら、なぜ習得しようとしないのでしょうか。

 

 要するに、なぜ成長しようとしないのか、なぜ努力しないのかというのが全く理解できません。こんなことを言って終わりにしている人たちというのは、「努力するのが嫌」、「成長なんかどうでもよい」と間接的に言っていることになぜ気づかないのでしょうか。

 仮にも自分の仕事として選び、その対価まで得ているのであれば、それに見合う考え方や行動をして当然です。それができない、やる気がないというのはただの怠け者ではないでしょうか。

 

 努力した結果、まだ分からない、出来ないというのは、ある意味やむを得ない部分はあります。でも、そんなときも、その壁を超える努力をするかどうかが大きな意味を持ちます。

 

 従業員のモチベーション上げたい、自分自身のモチベーションを上げたい、そして、それによって成長したいという方は、ぜひジャパン・リサーチ・ラボにご相談ください。ご相談はこちらへ。

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今日の格言(三識)

「三識とは、知識、見識、認識である」

 

 これら三つを向上してこそ、成長である。

 

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HPアップデートのお知らせ(LCカラムの種類と特徴)

ジャパン・リサーチ・ラボのHPに以下のページを追加しました。

 

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 液体クロマトグラフィーにおけるカラムの種類や特徴について解説しています。是非ご覧ください。

通勤圏を希望と言いつつ

 あるクライアントのコンサルティングの中で中途採用のお手伝いをすることになりました。採用活動の背景は、現在の課長層に物足りなさがあり、即戦力としてはもちろん、課長層に刺激を与える、新たな血を入れて現場を活性化するというような目的でした。したがって、ほしい人材は管理職、または、その候補ということになります。

 

 上記のような背景を持っての募集ですので、応募される方は基本的に中堅、または、現在管理職の方が中心になります。ただ、この層はどこの会社も中途採用として狙っているので、よい人材に巡り合うことが難しいということも珍しくありません。そんな中でも、何とか面接をしようかという応募が出てきました。

 

 コンサルティングとしては、書類選考、面接そのものの直接的なお手伝いはもちろん、それを通じて書類の見方(どこをどんなふうに読めば良いかなど)や面接の方法(どんな質問をすればよいかなど)等についてもご指導させていただきました。面接では、クライアント先企業の人事部や配属予定部署の一人のような立ち位置で実際に面接に立ち会います。

 

 さすがに、中堅以上になってくると、事前に書類選考をしているということもありますが、受け答えはそつなくという感じで、内面に深く入り込んで、本性を引き出すというのも一苦労です。管理能力などの実務的な面やパーソナリティーなどを確認する質問が中心になりますが、この年代になってくると家族もおられることがほとんどなので、ある程度プライベートなことも確認します。例えば、引っ越しや転勤に関することなどです。

 

 ある応募者の面接で「ん?」という受け答えがあったので、ここではそれを紹介したいと思います。面接のやり取りの中で当然応募理由、転職を決意した理由を聞くわけですが、その理由と一つとして通勤に関するものがありました。現在は東京勤務で通勤時間が2時間以上かかっておりより近い通勤圏を希望しているとのことでした。そして、そのクライアントの募集部署のある事業所が実家に近いので、転職を機に両親のことも考えて実家に戻ることを考えているとのことでした。

 

 こういった希望自体は珍しいことではなく、もちろん、否定されるものでもありません。ただ、そのクライアントの該当部署は東京分室もあり、異動や場合によっては初期配属が東京勤務になる可能性がありました。重要なことですので面接でその可能性について伝えたところ、二の足を踏みたくなるやり取りとなりました。応募者の回答は、「そのような指示があれば当然受けます」というものでした。面接での答えとしては、当然といえば当然で、教科書的な回答であり、クライアントの人事部長、採用予定部署の部長も満足気でした。しかし、私の印象は違っていました。転職の理由として挙げていること(通勤圏希望)が、根底から否定されかねないのに受けるということが不思議でした。現在東京勤務が不満であることが転職理由の一つなのですから、また同じ状況になる可能性があるのに受け入れることが理解できませんでした。ちなみに、現職の仕事内容や処遇等には大きな不満はない、仕事も面白いと感じていると肯定的な回答をしています。私には、これらのやり取りが矛盾に感じ取れました。

 

 面接終了後にクライアントと上記のようなことも踏まえて打ち合わせをしました。クライアントの担当者(両部長)は言われてみてなるほどという感じでした。結局はそのことがネックになるだろう、またしばらくしたら辞められてしまうかもしれない、または、現職への気持ちが偽りである可能性が高いということ大きな懸念事項となりました。

 

 こんな風に、面接をしているとやり取りの中で矛盾が生まれることが多々あります。募集要件との矛盾、上記のような回答間の矛盾など様々です。面接とは本当に難しく、短い時間の間に相手の本質を見極めなければならないのです。しかし、残念ながらほとんどすべての企業で採用担当者に対する書類選考や面接など採用に関する教育は全くと言って良いほど行われていません。これでは、採用プロセス自体が形式的なもの、俗人的で感覚的なものになってしまいます。

 採用は会社の未来を決める非常に重要なものです。もっと、リソースを割くべきです。

 

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もうワンショット実験していいですか?

 サラリーマン時代の部下の一人にいつまでたっても実験が続く人がいました。口癖は「もうワンショット実験していいですか」でした。要するに、実験はしたけど上手く行かず、実験条件を少し変えてもう少し検討したいということです。これだけ聞くと、一見すると頑張り屋さんのように思えるのですが、実体はそうではありませんでした。

 

 確かに彼は実験に対する体力も持久力もあって、へこたれない精神力も持っていましたので、その点は褒められます。しかし、ほぼ毎回のように前述のような口癖が出てくるのは、さて、どうでしょうか。開発や実験が1回で上手く行かないことはそう珍しいことではないので、やり直しや延長というのは、それ自体が責められるものではありません。

 

 しかし、彼の場合は違っていました。それは、単純に考え、思考が浅かったのです。話を聞くと、良く考えれば最初から予想できるような実験範囲の拡張や変更、やり直しで、なぜ、最初にもっと考えて実験を組まないのか、というようなものばかりでした。本人は精力的に実験をやっているつもりでも、実際には思考が浅いために起きた時間の浪費状態に陥っていたのです。

 

 このようなケースは皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。実験量ばかり多くて、残業も多い部下、しかし、結果はいつまでたっても出てこないというようなケースです。もっと最初から論理的に深く考えることで避けられることが多くあります。そして、なによりもこういうケースでは仮説が全くないことがほとんどです。実験とは、仮説を検証するための手段でしかありません。極論すれば、実験しなくても仮説が検証できればそれでOKであり、ある意味理想形です。

 

 このような人たちは実験さえしていれば仕事をしている気分になっていることが多いものです。しかし、それは大きな間違いで結果や成果を出すことが仕事であり、その他は手段でしかありません。従って、手段は簡便、容易で、低コスト、短時間がベストです。なので、前述のように極論すれば実験は無いに越したことがないということになるのです。

 

 このパターンのもう一つの特徴は、深く考えずにデータを積み上げていくので、結局データに埋もれてしまって、使っていない、活用しきれていないデータが山のようにたまっていきます。そうやって、時間も含めたリソースを浪費しつつ、いつまでたっても結果が出てこないという状況に陥ります。

 

 このタイプ、このような状況に対しては、それに合わせた指導や教育が必要となります。安易に指摘しても本人たちは一生懸命に必要なことをやっているつもり、とても頑張っているつもりでいますから、自分を否定された様な気分になってしまい、反感を持つこともあります。そこで、例えば、実験の計画段階でそれまで以上に関わるようにするなどです。

 

 実験量ばかり多く、リソースを浪費しているのにいつまで経っても結果が出せないという蟻地獄にはまっている方は、ジャパン・リサーチ・ラボにご相談ください。ご相談はこちらへ。

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