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なぜ日本に長寿企業が多いか

 企業は良く生き物に例えられますが、その寿命については様々な格言のようなものあります。まずは10年生き残ることを目指せ、30年が一つの節目などなど。そうやって色々と言われる企業の寿命ですが、いったい平均寿命はどれぐらいだと思いますか?

 

 商工リサーチのレポートによると、2014年の統計では概ね24年となっています。これを長いと見るか、短いと見るか、意見は分かれるところですが、こうやって見ると、節目が30年といわれるのはあながち間違っていないと言えるかも知れません。ただ、少し寂しいのは、平均寿命だけで見ると定年までにほとんど半分以上の企業がその存在を維持できていないということです。こうやって考えると、人材の流動化というのも頷ける気がします。そして、そうやって人が定着しない、だから企業寿命が延びないという負のスパイラルが始まっているのかも知れません。

 

 一方で、ここでは名前は挙げませんませんが、100年を超える寿命を維持している企業も少なくありません。30年を待たずにその寿命を終える企業と、100年を超えて成長を続ける企業との違いはどこにあるのでしょうか。これを考えるために、今回は世界の中の日本という視点で見てみたいと思います。

 

 世界を見渡しても、同じようなことが起きており、寿命の短い会社もあれば100年超の会社もいくつも思い浮かびます。皆さんのイメージでは、日本の平均寿命、長寿会社の数は世界的に見てどのぐらいの位置にいると思いますか。人の平均寿命は世界でもトップクラスということは誰でも知っていますが、企業についてはあまり知られていません。

 なんと、ある統計によると、全世界で寿命100年超の企業の70%以上が日本にあるという結果になっています。これはかなり驚きではないかと思います。アメリカなどは超大国でマイクロソフトやグーグルなどのネット企業など超大企業がたくさんありますが、国自体の年齢を考えると100年超が少ないような気はします。しかし、ヨーロッパにはたくさん100年超の企業あるように思ってしまいます。しかし、実際には前述の通り、100年超の企業のほとんどが日本にあります。これには、どういう背景があるのでしょうか。

 

 まず、ヨーロッパで意外と少ないのは、ドイツなどを中心に古い産業はたくさんありますが、その多くはいわゆる職人さん、日本でいう所の自営業、個人事業主が意外と多いことも理由としてあると考えられます。これらは、企業としてカウントされていないのと、代替わりでリセットされていることもあるでしょう。

 

 さて、ではなぜ日本で多いのか。それは、「他幸志向」の考え方が文化として定着しているからではないかと考えられます。これは、企業として利益を追求することはもちろん目指すが、根本は社会奉仕などの他者の幸せを大事にするという考え方です。良く似た言葉に、近江商人の考え方として良く紹介される「三方よし」があります。これは、売り手よし、買い手よし、世間よしという意味で、まさに他幸志向の考え方です。利益は追求しつつも、根底にこのような考え方を持っているからこそお客様に、世間に愛され、選ばれ、それがブランドとなって生き残っていると考えることができます。また、顧客側もそういった企業を選ぶという文化を持っているとも言えます。

 だからこそ、社会の波に翻弄されながらも、社会に愛されて生き残ってきたのだと思います。

 

 しかし、ネット社会になって時流に乗って利益だけを追求する、完全資本主義的企業が大部分を占めるようになってきました。今一度、日本の良き文化に原点回帰することも必要ではないでしょうか。

 

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