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プロフェッショナル人材の育成(人事異動の考え方)

 サラリーマンをしていると人事異動は半ば宿命のようなもので、誰しもが必ず経験するものと言っても良いでしょう。毎年その時期になると、悲喜交々(ひきこもごも)が見られ、不満を口にしたくなることも少なくありません。ただ、一方で人事異動を考える人事部や管理職サイドからすれば、色々と考えて、悩んだ結果だと言いたいことでしょう。確かに中には玉突き人事のようなものも存在はしますが、それでもそれなりに考えて玉突きをしているはずです。

 

 もちろん、それだけではなく、そもそも全員が管理職になれるわけでもなく、また、希望の職場に異動できるわけでもなく、最近は特に管理職になりたがらない人たちが増えてきていることもあって、人事異動が難しくなってきています。そんな中で、人事異動の一つの方向として、専門職制度が多くの企業、特に大企業と呼ばれる企業で増えてきています。

 

 ここで言う専門職制度とは、管理職ラインからは外れるが、専門性を活かして実務でその能力を発揮してもらうことを目指したもので、処遇等は同列の管理職に準ずるシステムが導入されていることが一般的です。場合によっては、管理職とは異なる種類の裁量、例えば、研究予算の自己管理などが与えられているケースもあります。このように、人事制度も時代に合わせて様々な工夫がされています。

 

 そんな中で問題となるのが、どこまで専門性を深めるかということです。専門職ラインの場合には、文字通り高度の専門性が要求されるわけですが、一方で言葉悪いですが専門バカ(自分の専門以外はほとんど知らない)というようなこともあります。「多分野(メタフィールド)思考が重要で有効な理由」でも申し上げた通り、特に技術者においては様々な分野の知識や経験も重要な役割を持っています。従って、専門職ラインだからと言って、ほとんど異動もせずに、一つのことを突き詰めていれば良いというわけではありません。

 

 では、どうすれば良いか。

 

 一つの形は、「結果として専門職になった」という状態と言えます。すなわち、若手から中堅までは、ある程度多様性も考慮した人事異動によって、様々な知識や経験を得ることを重視する。そうすることで、多様な知識や経験が得られるとともに、本人の持つ素養の見極めも行うことができます。その上で、例えば、管理者としての素養があれば、本人の希望も考慮しつつ管理職ラインへ進ませ、また、管理者に向かない、強く希望しない、専門性が高いと言った場合には専門職ラインへというようなことを行っていきます。

 

 ただ、ここで重要なことは前述の通り「専門バカ」を作らないようにしなければならないということです。専門職ラインに舵を切ったからと言って、その分野のことばかりではなく、異なる分野、職種、職場も適度に経験させておくことが必要です。そうすることで、発想が広がり、専門性がより深まってきます。

 

 何事も偏り過ぎは禁物です。T型人材、櫛形人材の育成を目指しましょう。

 

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