JRLテックログ

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目的意識の重要性

 皆さんは、日常生活の中でどれぐらい「目的」について意識しているでしょうか。最近だと、ある証券会社のコマーシャルでレンガを積むということに対して、「橋を作るということを意識して積むのと、何も考えずにただ積むのとでは結果が違う」というようなものがありました。私が思うに、全ての行動には必ず目的が存在しています。ただ、その目的が正しい、適切なものかどうかの違い、意識しているかどうかだけだと考えます。

 

 例えば、遊びについても、通常は気付いていないだけで実際には「楽しむ」という目的を持っています。また、前述のコマーシャルで言えば、前者の目的は正に橋を作ること、後者は実は目的が無いわけではなく、レンガを積むということ目的にしているだけです。問題は、後者の場合にはその目的が間違っている、ズレているというだけです。

 

 本来は、橋を作ることが目的であり、その手段としてレンガを積んでいます。すなわち、後者のレンガを積むことを目的として認識しているケースは、手段と目的が混同されているということになります。

 

 日常でも似たことは起こります。例えば、掃除や炊事を考えてみましょう。掃除や洗い物をしたにもかかわらず、隅などに埃やごみが残っている、汚れが取れていないということがときにはあるかと思います。これらは、本来掃除や洗い物とは対象とする場所のごみや汚れを取ることであるにもかかわらず、掃除機をかける、スポンジで洗う(擦る)などの手段が目的化しているために起きてしまっています。

 

 実験や開発等を中心とした業務においても、このような手段と目的が混同された状態に陥らないために、いつも適切な目的を意識して行動をするということが大切です。ある会社には、「目的的に〇〇する」というような言葉があります。日本語的にはおかしいのですが、言わんとしていることは理解して頂けると思います。目的を意識することの大切さを現した言葉と言えるでしょう。

 

 このように考えると、全てにおいて目的在りき、言い換えると、何かの対象について目的を問われれば即答できなければならないということになります。しかし、実際には実験の目的や開発の目的はあやふやなまま、半ば機械的にスタートして行動していることが少なくありません。このような状態を避けるためには、目的を必ず文言にするということが有効です。「言霊」という言葉もあり、言葉には秘められた力があります。そして、何よりも、文言化することによってぼんやりとしか認識していなかった自分自身でもはっきりと認識できるようになります。

 

 是非、全てにおいて目的というものを意識して頂ければと思います。

 

 目的を意識した論理的思考、行動による効率的開発を目指しておられる方は是非ジャパン・リサーチ・ラボにご相談下さい。ご相談はこちらへ。

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