皆さんブランドというと、多くの方はヴィトンやエルメスなどの服飾関係を思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、辞書(デジタル大辞泉)を調べると、
「銘柄。商標。特に高級品として有名な商品と、その商標。」
とあります。確かに一般的にこのような意味になるでしょう。
しかし、今回は経済活動、経営戦略における商品ブランドや企業ブランドについて考えてみたいと思います。
ブランディング戦略という言葉もある通り、現代では企業活動において「ブランド」は極めて重要な役割を持っています。このことは誰もが認めることですが、果たしてどれぐらいの人が、ここで言う「ブランド」という言葉の意味を正しく認識しているでしょうか。
ブランドにも様々なものがありますが、現代において最も重要なブランドは、「安全・安心ブランド」であると言えます。これは、最低限必ず持っているべき必須のブランドであるとも言えます。例えば、世界的に見て日本の家電品や車はこのブランドを持っていると言って良いでしょう。一方で一部の国の製品はやはり今でも安かろう悪かろうというイメージは強く、その意味でこの安全、安心ブランドは持っていないと言えます。この意味でのブランドは前述の通り必須の最も重要なものであり、このブランドが崩壊することは、企業が崩壊することと直結しています。過去にも、例えばある乳製品メーカーが製品事故を起こして結局は社名が無くなるという事態が起きています。また、ストーブで事故を起こして何年も経っているにもかかわらず未だに定期的に広告を出しているメーカーもあります。このように、安全・安心ブランドは企業の根幹にかかわる重要なものです。
また、一見ブランドになりそうにない価格もブランドになります。例えば、絶えず業界最安値で良い製品を出しているメーカーはこの価格ブランド持っていると言えます。すなわち、この価格ブランドを確立すれば顧客はそのメーカーの製品はコストパフォーマンスの高い製品であると認識して、第1選択肢の候補となることができます。しかし、安いが壊れやすいなど価格ブランドが崩壊しているメーカーは逆に候補から自動的にはじかれることになります。
この他にもたくさんのブランドがありますが、ブランドを一言で言い表すなら「信用」であり、「顧客との約束」であると表現できます。また、もう少し別の言い方するなら「顧客に最初に思い浮かべてもらえること」です。皆さんのこの観点で、自社のブランドを見直し、独自のブランドを形成することに努力して下さい。
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