JRLテックログ

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ブランドマネジメント(ブランディングの方法)

 ヨーロッパのアパレルや装飾品など、世の中には数多くの「ブランド」と呼ばれるものがあります。そして、特定のブランドや複数のブランドを好んで選択するファンが多数存在します。中には、生活費を削ってでもブランドを手に入れようとします。そういった人たちは、いったい何に惹かれてそのブランドを選んでいるのでしょうか。そこに商品の開発戦略のヒントがあります。それこそが、ブランドマネジメント、ブランディングと呼ばれるものです。

 そこで、今回はブランドマネジメント、その中でもブランド形成であるブランディングについて書いてみたいと思います。

  まず、ブランドの多くの商品は一般的な商品に比べて、服飾品であればデザイン性が高いことはもちろん、その品質への信頼も極めて高いものであると言えます。また、商品以外のサービスでも同様であり、某有名テーマパークや有名ホテルなどがその例として挙げられます。これらに共通するのは、「安心感」、「信頼感」であると言え、これこそがブランドを構成する要素の最重要項目の一つです。

 

 しかし、一方で商品について言えば品質については同程度のものがより手に入りやすくても特定のブランドが選ばれます。もちろんデザインは好みもありますが、ステータスという側面も大きな役割を担っていると言えます。すなわち、誰もがそのブランドの価値を共有しており、かつ、ブランドはその期待を裏切らないという信頼があるということがポイントとなります。このブランドの商品を持っている、さらに言えば、購入したということ、このホテルに宿泊しているということ自体それだけで満足感につながるということも重要な意味を持っています。

 

 このように考えると、ブランド構築、ブランドマネジメントとは、企業と顧客との間の長期的な様々な努力や工夫による精神的関係の構築であると言えます。

 

 そして、そのような精神的関係を築くためには、当然のことながらブランドが持つべき価値というものがあります。例えば、デザインや信頼性、ステータスなどによって構築される高い選考性があります。選考性とは、同じような(時には全く同じデザインであっても)商品がより安価であったとしても、ブランドの方を選ぶということです。また、価格という面では必ずしも安価であることが良いというわけではなく、高価であることが価値を持つという側面もブランドは持っています。すなわち、プレミアム感、ステータスという価値がブランドの構成要素の一つとなり得るということなります。この他にも、継続性や希少性などといった価値もブランドマネジメントでは重要となります。

 

 ブランドの構築は容易ではなく、長い時間をかけた努力と、コストも必要となります。しかし、企業にとってその価値は極めて大きなものです。しかし、一方で両刃でもあります。一つは、ブランド自体が企業にとってのハードルに成り得るという点です。これは、自分たち自身の商品が競合の一つになるということを意味しています。そして、そのハードルは常に上昇圧力を受けているということも忘れてはいけません。ユーザーは常により良いものを求めており、企業が想定した以上に価値を感じることこともあります。そして、それらが全て次の商品においてクリアしなければならない条件ということになるのです。また、苦労して構築したブランドであっても、ほんの些細なきっかけで簡単の崩壊することは珍しくありません。そして、その時のダメージはゼロに戻るのではなく、マイナスになってしまうこともあります。従って、ブランドマネジメントは、ブランド構築だけでなく、ブランド維持とい意味も持っています。

 

 最後にもう一つ、ブランドマネジメントの重要なポイントを上げるとすれば、それは、ブランディングとは企業が単独で行うものでなく、ユーザーと一緒に作り上げていくものであるということです。

 

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