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採用条件の決め方、考え方

 人材採用はとても難しく、欲しい人材がなかなか採用できないというのは全ての企業の悩みであると言えます。このブログでも何度となく取り上げているテーマの一つです。コンサルティングの中で採用プロセスの改善や採用自体に関わらせていただくことも多いのですが、その中で良く耳にするのは、「なかなか良い人材、欲しい人材がいない」という嘆きです。確かに現場ではそのような状況になっているのだと思いますが、一方で「どんな人材が欲しいですか」、「どんな人を採用したいですか」と採用条件について尋ねると明確な答えが返ってこないこともしばしばです。

 そこで、今回は特に採用条件に軸足を置いて書いてみたいと思います。

  まず、採用プロセスについて振り返ってみると、大抵の場合現場では、「こんな人材が欲しい」、「こんなスキル、知識を持った人が欲しい」など、望む人材像ばかりを考えているのではないでしょうか。確かに、望む人材像、欲しい人材像を明確にすることは重要であり、必要不可欠であると言えます。しかし、一方でそれが採用の現場にきちんとフィードバックされているかというとそうではあることは稀です。大抵は、毎年同じように採用活動を行っているだけということがほとんです。これでは、必要な人材、欲しい人材を得ることは困難と言えるでしょう。

 

 一方で、現実には理想的な人材というのはそう簡単にいるものではなく、仮にいたとしても採用できるかどうかという問題もあります。このような背景を考えると、理想の人材ではないからと不採用というわけにはいかないことになります。従って、現実には理想通りではないが、理想に近い、今後理想に近づいていけると考えられる人材を採用して、育てるという選択肢を取ることになります。

 

 ただ、現実には採用段階で伸びしろを明確に見極めることは容易ではありません。それどころか、採用の現場は一種、キツネと狸の化かし合いというような側面も持っていると言えます。また、育成システムが十分に整っていれば、ある程度のレベルをクリアした人材であれば、望む人材を育てて得ることが可能となります。

 

 そうなってくると重要になるのは、育たない人材、伸びしろの無い人材などの採用するべきではない人材、欲しくない人材を見極めることです。要するに、言葉は悪いですが、アタリは引けないにしても、少なくともハズレはひかないようにしなければならないということです。

 

 たった一人の爆弾を抱えてしまったしまったばかりに組織の力が低下することだけは避けなければなりません。

 

 従って、採用条件を考える時には、欲しい人材の条件だけでなはなく、絶対に不要な人材の条件、こんな人は絶対に採用しないという条件を決めることも必要と言えます。例えば、いくら能力は高そうでも組織を乱すようなパーソナリティーの人は採用しない、などです。

 

 例えば、「素直な人」というのは魅力的であると言えます。ただし、勘違いしてはいけないのは、従順という意味ではないということです。自分の能力を素直に受け入れて認識し、アドバイスや助言、時には指導を一旦は飲み込んで咀嚼することができる素直さは成長という観点では極めて重要です。これに対して、ひねくれている、不必要にプライドが高い、など状況を素直に受け入れることができない人材は成長の阻害要因であり、周囲に対しても悪影響を及ぼす懸念があると言えます。

 

 採用というのは、様々な面から深く検討する必要がある難しいものであると同時に、企業活動の中で必要不可欠で最も重要なものの一つです。これまでとは違った視点での検討をこの機会に始められてはいかがでしょうか。

 

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