JRLテックログ

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3つの社会人基礎力(その3:チームワーク)

 社会人には、様々な力が要求されますが、その中の代表的なものとして3つの社会人基礎力とそれらを構成する12の要素が経済産業省によって提言として整理されています。

  今回は、その3つの社会人基礎力の中の一つ目として、「チームで働く力」(チームワーク)を紹介します。

  いくら努力をしても、人ひとりにできることには限界があるというのが現実です。そして、現代社会においては、様々な人と関わりながら、協力し合いながら物事を進めていくことが必要不可欠です。特に、分野融合や組織力が要求されることばかりになっていると言え、何かを成し遂げるためにはチームワークが必ず要求されます。

 

 確かにエース級一人で成果は大きく左右されることは否定できませんが、そこにチームワーク、チーム力が加わればさらに高みを目指すことができます。しかし、個人の権利や個の尊重が行き過ぎるとこのチームワーク力が阻害されることにもなりかねません。何でもできるスーパーマンは稀有な存在でしかありません。そして、誰もがスーパーマンになれるわけではありません。だからこそ、チームワークが重要となるのです。

 

 これらに対応していくことを考えると、協力し合う力、すなわち、「多様な人々とともに、目標に向けて協力する力」が必要不可欠であると言えます。

 

 そして、この協力する力を構成する要素としては、

  発信力:分かりやすく伝える力

  傾聴力:他人の意見を丁寧に聴く力

  柔軟性:意見や立場の違いを理解する力

  状況把握力:周囲や物事の関係性を理解する

  規律性:ルールや約束を守る

  ストレスコントロール:ストレスに対応する力

が挙げられます。

 

 周囲の協力を得てチームワーク力を発揮するためには、それぞれの考えていること、知っていることなどの情報を共有することが極めて重要となります。情報共有はチーム形成の基盤であり、これ無くしてはチームワーク力は生まれません。情報共有をスムーズに実現するためには、相手に自分の考えていること、知っていることを如何に分かりやすく伝えるかということが重要となります。分かっているけど説明できないということは良くあることです。そういう状況を生まないなためには、分かりやすく情報を伝えるという発信力が必要となるのです。

 

 また、情報共有、チームワークにおいては、発信するだけでなく、相手から受け取ることも必要不可欠です。自分が言いたいことだけ発信していてはコミュニケーションではありません。コミュニケーションとは双方向性のものです。ここで必要となるのが、聴く力、傾聴力です。

 

 自分だけで何かをしているのであれば、全体を把握することはそれほど難しくありません。しかし、多人数のチームで何かを行っているときには、意識的に周囲の状況に目を配る必要があります。発信力、傾聴力によるコミュニケーションだけではカバーしきれない状況についても共有し、理解していなければチームワーク力は高まりません。そのためには、周囲の状況に常に気を気張る状況把握力を養う必要があります。

 

 チームが機能するためには、一定の共通の取り決めごと、すなわち、ルールが必要であり、同時にそれを守ることが必要不可欠です。いくらルールがあっても守られなければ意味がありません。したがって、規律性もまたチームワーク力になくてはならないものです。

 

 チームとして活動する中では、もう一つ必要不可欠なものがあります。それは、ストレスコントロール力です。多人数で合意のもとに物事を進めるわけですが、必ずしも心底納得できることばかりではありません。意に沿わないが、決定に従わければならないこともありでしょうし、人間同士での合う、合わないといったこともあり得ます。それでも、最高のパフォーマンスを発揮するためにはそういった状況から生まれるストレスと上手く付き合うことも必要です。そのための力が、ストレスコントロールです。

 

 社会においては、何もせず、夢を見ているだけでは、チャンスの女神は微笑んでくれません。自ら働きかけ、行動してこそ、チャンスをつかむことができます。

 

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