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人材の定着率を上げるための方法

 人材の採用に多大なコストと労力が必要なことは、誰もが認識しており、当ブログでも何度か書いている通りです。しかし、そんな苦労とコストを使って採用した人材も必ずしも定年まで在籍してくれるとは限りません。また、期待通りの成果を出してくれるか、期待通りに育ってくれるかは分かりません。従って、如何にして採用した人材を育てて、定着させるかということは極めて重要なものとなります。

 そこで、今回は人材の定着率を向上させることについて考えてみたいと思います。

  まず問題になるのは、採用後間もなく、すぐに辞めてしまうケースです。人材の流動化が進んでいる現代では、第二新卒という言葉も生まれているように就業形態も様々なパターンが増加傾向にあると言えます。このように採用後すぐに辞める原因として考えられるのは、やはり「ミスマッチ」があります。思っていたような仕事内容ではなかったということから、待遇などの条件面や職場環境、そして、配属など、採用時にイメージしていたもの、聞いていたものとの乖離が主な原因と言えます。もちろん、企業側においても期待した人材ではなかったということもあるでしょう。

 いずれにしても、この原因の根本は情報の齟齬であると言えます。従って、正確な情報を提供すること、きちんと確認することで、採用後すぐの離職率を下げて、定着率を上げられることが期待できます。

 

 もう少し内面的なことが影響することもあります。例えば、その代表は人間関係です。文字通り人間のことですから、合う合わないということが発生することはやむを得ないところはあります。ただ、そのような中でも上手く関係を構築して仕事を進めていくことが必要なことも言うまでもありません。しかし、新卒で社会人になって、始めて仕事をして不安がある余裕の無い状況での人間関係の問題は大きな壁となります。従って、配属先となる部署の少なくとも管理者は、そういった面のケアをする訓練が必要となります。受け入れ態勢を整えることで人間関係や職場環境要因に影響を軽減するが期待できます。

 

 また、採用後すぐの離職も大きな問題ですが、ある程度教育訓練も終わって人材として育った段階での離職、すなわち、中堅クラスの定着率は組織運営に対して大きく影響します。中堅クラスに代表されるある程度期間が過ぎてからの定着率に対しては、やはり、評価や待遇面の問題が最も大きいと言えます。ただ、注意しなければならないのは、単純に給与が低い等の問題ではないケースが少なくないということです。すなわち、評価や待遇の「納得性」が大きな要因となっています。従って、透明性を含めて、評価や大ぐうの納得性の向上や定着率に向上に繋がるということが期待できます。

 

 このように、定着率、離職率には様々な要因が関係していますが、いずれにしても、何が原因で「辞める」という結論に至ったのかということを明らかにすることが重要です。ただし、本人に聞いても本当の答えが返ってこないことも多いので、日常的な観察やコミュニケーションなどが重要であると言えます。

 

 多大なコストをかけて、苦労して、採用、教育した人材を失わないための仕掛けを構築していくことが必要不可欠です。

 

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