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問題解決の方法(リンケージ法)

 問題解決の方法には様々なものがあり、多くの工夫を凝らした方法が提案されています。ロジックツリーなどの各種フレームワークや「なぜなぜ分析」など挙げだせばきりがありません。そんな中で、今回はあまり紹介されることが無いものとして和えられる「問題解決リンケージ法」について紹介したいと思います。

  問題解決リンケージ法では、問題解決を、「問題(そのもの)」、「原因」、「結果」の三つの要素で考えます。これは、全ての問題には必ず原因があり、また、問題によって生じる結果があることによります。当然ながら、一つの問題に対して複数の原因や結果がある場合も考えられます。したがって、そのままリストするだけでは複雑すぎて全容を把握することは容易ではありません。しかし、問題解決においては、問題の可視化、問題定義が必要不可欠です。

 

 そこで、下図のように問題に対して、原因や結果を書き出して、それらを線で繋ぎます(リンク)。そうすることで、対象となる問題を構成する要素の関係性を明らかにすることができます。

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  通常問題は一つではないので、こういったものが複数出来上がることになります。また、ある問題の結果が別の問題の原因であったり、一つの原因が複数の問題と関係していることもあるでしょう。そこで、複数のセットが出来上がった段階で、共通するものを統一し、同時に関係するものを結び付けていきます。そうすると、以下のようなものができあがっていきます。

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 このようにすることで、全体の関係性を一覧視することができます。

 

 これらの要素一つ一つを紐解いていくということももちろん必要なのですが、まず注すべき点は、

 ・複数の線が出ている要素

 ・ループになっている部分です。

 

 複数の線が繋がっている部分は、先の例では左の原因3は二つの問題の原因となっています。従って、この問題は複数の問題に影響を与えるクリティカルなものである可能性が高く、したがって優先度が高いと考えることができます。

 また、中央付近の結果2と原因1は共通になっています。従って、左の問題が右の問題を生んでいるということが分かります。従って、右の問題を解決するためには、左の問題の原因を解決しなければならないことになります。

 そして、右の問題の結果1は左の問題の原因1となっていることが分かります。したがって、ここにループが形成されており、単純に原因を特定したり、解決したりすることができない難題である可能性を示しています。

 

 このような問題解決リンケージ法を用いることで、全体の関係性を可視化して、優先順位等を考えることができます。

 

 ジャパン・リサーチ・ラボでは、この他にも様々な手法を開発して提案しています。問題解決コンサルティングのご相談はジャパン・リサーチ・ラボにお任せください。ご相談はこちらへ。

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