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調査(市場調査、情報収集、検索、・・・)の重要ポイント、方法

 新商品開発や新規事業の企画はもちろん、実験方法がしりたいときなど情報が必要になった時には様々な場面で調査を行うことが必要とされます。調査にも色々あり、市場調査からネタを探す情報収集、そして、インターネット検索も当然ながら調査の一種です。インターネットの普及によって調査は以前に比べればやりやすくなったとは言えますが、これは実は方法の幅が広がっただけで、本質的な難しさはそれほど変わっていません。

 そこで、今回は調査の考え方について書いてみたいと思います。

  まず調査のタイプにはいくつかありますが、代表的なものとしては、「実態把握型」、「仮説検証型」、「仮説探索型」の3タイプが挙げられます。実態把握型は、言葉としての調査の意味と最も近いものであり、対象や知りたいことの状態に関する情報を知るために行うものです。3タイプの中では、最も基本となる調査タイプであると言えます。仮説検証型は、ある仮説(考え)が正しいかどうかを確認するために行うためのものであり、このために実態把握型の調査を行うこともあります。仮説探索型は、いわゆるネタ探しのために行う調査であり、一般的には広く網を拡げて様々な情報を得ることでアイデアを生み出すために行われます。

 

 調査において最も重要なことは目的が達成ができるかどうかということです。従って、調査目的が明確になっていなければなりません。例えば、前述の実態把握型であれば実態を知りたい、情報が欲しい対象が何か、そして、どんな情報が欲しいのかということです。しかし、現実には調査の目的に関して深く考察されることは少なく、漠然とした状態でスタートされることが多いと言えます。そのため、不要な情報に混乱したり、必要な情報に辿り着けないというような事態が招かれます。この背景には、情報調査がインターネットの発達によって簡単になったということも理由としてあります。以前のように調査自体に多大な労力やコストがかかっているとじっくり考えるのですが、簡単になったためにはとりあえずスタートするという風潮になってしまっています。

 

 また、もう一つ調査において重要なことは、調査結果の信頼性です。どのような目的であったとしても、どのような調査タイプであったとしても調査結果が信頼できるもの、正確なものでなければ全く意味を成しません。そして、この信頼を左右するのが調査対象です。調査対象が信頼に耐えうるものでなければ、そこから得られるものは当然ながら信頼できません。例えば、ゴシップ誌や個人が関わるホームページなどは間違っているものばかりでは当然ありませんが、情報の信頼性という意味では十分とは言い難いものです。皆さんが良く利用するウィキペディアの信頼性が一般的に低いとされるのは、そのほとんどが個人によって、基本的にその内容に責任を負うことなく創作されていることによります。

 

 これら以外にも、調査方法、調査条件、調査範囲なども重要な要素となります。これらによって、調査結果の信頼性はもちろん、価値も大きく変わってきます。例えば、市場調査を行うために同じグループの同僚にヒアリングしました、では意味がないことは容易に理解できるかと思います。そして、これらを決めるのも目的であり、そこから決まる使い方や得たいもの(明らかにしたいこと)が重要となります。

 

 調査終了後に重要なことは、結論を導くことです。しかし、少なからず調査結果から得られる結果で終了してしまい、結論が導かれていません。例えば、何かの商品の販売額が上昇しているだけでは単なる結果でしかありません。結論とは、そこから何らかの意味を導き出したものです。結果だけでは、最も重要だと書いた目的が達成できません。調査が終了したら、目的達成に繋げるために結論することが必要不可欠です。

 

 調査を効率的に、効果的に行う方法は様々ですが、一つの例を挙げると、不明な知りたい部分、調査対象は空欄とした絵コンテシナリオを予め作成しておき、調査結果、そこから導かれる結論を穴埋めするようにすれば、あらかじめストーリーが明確になって、目的や使い方、条件等も考えやすくなります。そして、全ての空欄が埋まれば自動的に結論が生まれ、目的が達成されることになります。

 

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