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チーム力とは何か(チーム力を上げる方法)

 企業は組織であることは改めて言うまでもありませんが、企業の中には様々な組織要素が存在しています。その中の代表が、部門、部署といった経営組織です。しかし、実際にはそれだけではなく、もっと下位層のグループ単位やPJチームなど様々なものがあります。これらの組織、チームをひっくるめて「チーム」とここでは呼びますが、チームを考える場合、避けて通れないのがチームとしての力、チーム力をいかにして発揮するかということです。

 そこで、今回はチーム、チーム力とは何か、そして、チーム力を向上するためにはどうすれば良いかということについて改めて考えてみたいと思います。

  チームの定義を考えた場合、その根本となるのは言うまでもなく、「人の集まり」です。通常、一人ではチームとは呼びません。しかし、一方で二人以上が集まればよいかという問題があります。すなわち、人が集まればそれはチームなのかということです。烏合の衆という言葉もありますが、もちろん、単に集まればチームになるという簡単なことではないことは皆さんもご承知の通りです。したがって、

 チーム≠人の集まり

であるということになります。

 

 では、チームが単なる人の集まりではないとした場合、チームの定義はどうなるのでしょうか。

 

 ここで品となるキーワードは、「シナジー効果」です。すなわち、1+1が2以上になっている状態がチームと呼ぶべきものです。10人が集まって10人分の仕事をできるというのは当たり前で、単なる個人の集合でしかなく、チームと呼び意味はありません。しかし、シナジー効果によって10人分よりも多い仕事をできるようになる、出来なかったことができるようになって初めてチームと呼べると言えます。

 

 では、このような状態を実現するためのチームの条件とは何でしょうか。それは、メンバー同士の「繋がり」です。相補的に足りない部分補い合う、得意同士でより高見へと進むというような、繋がりによる効果、まさに、シナジー効果が生まれているかどういかがチームと呼べるかどうかの基盤の一つとなります。このような観点で言うならば、チームとは単なる人の集まりではなく、人と人との「関係性の集合」によって成立していると表現することが出きます。したがって、チーム力が弱い、発揮できていない状態とは、関係性が悪い状態、構築できていない状態であると言えます。

 

 以上の点から、チーム力に対して繋がりが重要であるということになるわけですが、それは、別の言い方をすれば、協力関係、すなわち、協働性がチーム力を測る重要なパラメーターの一つであるということになります。まず第一にはこの協働性の考え方のもとに、個々に動くのではなく、周囲との関係性を意識しながら活動することがチーム力を向上するポイントです。

 

 しかし、個々のメンバーが協働的に一体となって、文字通りのチームとして動くためには、それぞれの動きを統制しなければなりません。すなわち、リーダーの存在も重要となります。リーダーの条件については別項で書いているのでここでは割愛しますが、メンバーのベクトルがバラバラに向かうのを抑制して、揃えるのがリーダーです。しかし、ここで注意しなければならないのは、統制、すなわち、コントロールすれば良いかというとそういうわけではない点です。統制コントロールが強く働きすぎると、メンバーは指示に従うだけであり、個性、多様性が阻害されていることが強く懸念されます。したがって、統制による協働性と共に、自律性の視点も必要となります。

 

 したがって、チーム力は、

 チーム力=協働性×自律性

と定義することができます。そして、このバランスを取るのがリーダーということになります。

 

 チームの構築、運営には様々な知識や経験が必要であり、それに基づいたノウハウも多数あります。組織運営コンサルティングのご相談はジャパン・リサーチ・ラボにお任せください。ご相談はこちらへ。

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