JRLテックログ

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ベンチャーの話①

 以前、ご縁(過去の共同研究)あって自身の勉強も兼ねてとベンチャーに半分籍を置いていた時期(兼務)がありました。技術顧問、研究開発部長という立場で役員会にも出席して報告や意見を述べるということをしていました。ベンチャーとはいうものの、会社経営に直接的に関わるというのは後々に対して大変勉強になり、良い経験となりました。また、経営面だけでなく、ベンチャーキャピタル(VC)や銀行などの投資家とのやり取り、特にDDと一般に言われるデューデリジェンス対応は大変でしたが得るものも大きかったと思います。

 

 これらの経験は大企業でサラリーマンをしていてもなかなか経験できるものではなく、ベンチャーならではあると言えます。普通に大手メーカーで技術職をしていたら、相当の立場にならないと直接関わることは無いでしょう。また、これはVCや銀行などの力もあるのですが、共同研究の提案などで大手企業に提案や折衝をするときも、大抵の場合、相手はそれなりの立場の方、例えば、役員クラス、企業によっては社長や副社長とお話しをする機会を得られました。これも、普通にサラリーマンをしていたら自社の役員ですらほとんど会話をしないまま終わることも珍しくないでしょうから、良い経験でした。どんな状況にしても、様々な経営者の方とお話をする機会というのは貴重です。

 

 前述のDDは、ある企業に投資をするときにその企業にはどれぐらいの価値があるのかを値踏みする作業の一つです。例えば、工場や設備などは資産換算しやすいのですが、無形の資産である特許を含めた技術力も資産換算していきます。この対応をすることで、将来価値を持つ無形のものも含めて何が資産価値を持っているのか、どういう観点で資産換算していくのかというプロセスにいわゆる「中の人」として関わりながら勉強することができます。そして、DDは一回で終わりではなく、定期的に定点観測されることもあるので、ここでもどういう変化を見ているのかということが分かります。こういう経験は、コンサルティングの中でも経営改革をするときの視点として活きています。

 

 また、人材面でも色々と勉強になります。大手企業にいると良くも悪くもみんなお行儀の良い人がほとんどで、最低限の常識は持っています。しかし、ベンチャーはそういうわけにはいきません。まさに、サバンナの弱肉強食の世界という感じで、好き勝手言ったりしたりするのは日常で、上司に業務指示を受けても「やれと言うならやりますが」とか平気で言うような人材がゴロゴロしている中で、組織を運営しないといけません。想像を絶する大変さですが、その分、人の使い方や組織運営の勉強にはとても役立ちます。

 

 この他にもベンチャーの面白さはたくさんあるのですが、また機会があれば書いてみたいと思います。

 

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