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意思決定において重要なこと(確定と不確定)

 意思決定のプロセスでは、判断の基盤となる情報はもちろん、それまでの知識経験、時には性格(パーソナリティー)、その時の状況など様々な要素が関係します。これらの中で、最も基本となるのは当然のことながら情報です。そして、通常は、全ての手元に集まった情報を元にして、それまでの知識や経験などを踏まえて決断をしていくことになります。しかし、残念ながら必要な情報が全て事前に手に入るということは稀有であり、また、得られた情報の精度や確度もばらばらであることが一般的です。

 そこで、今回は意思決定における情報の考え方について階見たいと思います。

  前述のように意思決定のために集めた情報には様々なものが入り混じっています。真実であるものばかりではなく、時には間違った情報も混在していることがあります。間違った情報を元にして意思決定をしてしまえば、当然のことながら間違った決断をしてしまうことになります。情報の真偽については、観点で確認することが必要です。まず確認すべきことは、情報のリソースです。インターネットが発達した現代においては、情報得ること自体はそれほど難しくなく、ほぼ何らかの情報を得ることができます。しかし、そうやってネット検索などで得た情報の真偽を確認することは実は想像以上に困難です。そこで、まず確認すべきは前述の情報をどこから得たかというリソースです。権威ある学術誌や公的機関などが情報ソースとなっている場合にはそれなりに信頼度は高いと判断することはできるでしょう。しかし、インターネットの情報サイトやまとめサイトなどを代表に一般的なホームページの場合にはその信頼度を確認することは難しいと言えるでしょう。そのような場合も含めて、必ず複数ソースや異なるアプローチによる情報のクロスチェックをする癖をつけておくことも重要です。

 

 しかし、往々にして意思決定を混乱させる状況として、情報の確定性があります。これは、真偽も含めて、その情報に対する判断を確定的に行って良いかどうかということです。例えば、確定性の低い状態とは、その情報が合っているのか、間違っているのかがまだ分からない状況です。さらに言えば、不確定な状況なのかどうかすらわからない、すなわち、何が分かっていて、何が分かっていないのかが分からない状況です。言うなれば最も厄介な状況であると言えます。

 

 このような状況では、的確な意思決定をすることは不可能です。特に問題なのは、前述のように何が分かっていて、何が分かっていないのかが分からない状況です。この状況では、思い込みの影響が大きく作用します。実はまだ不確定であり、分かっていない状況であるにもかかわらず、分かっている、確定されていると思い込んで意思決定をしてしまう可能性があります。言うなれば、夢か現実かが分からないということです。

 

 従って、意思決定においては、まず、何が分かっていて、何が分かっていないのか、何が確定事項であり、何が不確定事項であるのかを明確、かつ、正確に区別する必要があります。その上で、確定事項を基盤として判断していかなければなりません。

 

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