JRLテックログ

JRLテックログ

ジャパン・リサーチ・ラボが提供する技術コンサルティング、人材育成、戦略策定、セミナー等の様々なコンテンツに関する情報を提供するブログです

入社試験への提案

 入社試験、面接で何を問うのかというのは非常に難しい問題です。コンサルティングの中では、採用コンサルティングも行っており、時には面接の場に一生に立ち会わせて頂いて、質問をすることもあります。ただ、概して感じるのはどこの会社も似たり寄ったりで、同じような形式で、同じようなことを問うということでです。一時問題になった(今もですが)コピペエントリーシートやテンプレ回答というのもこういった背景が一因であると言えるのではないでしょうか。

 

 最近になって、IT企業や新興企業などを中心に特徴的な選考方法を取り入れている会社もありますが、必ずしも理にかなっているのか、奇をてらっているようにしか感じられないようなもの見受けられます。そんな中で、採用選考に関して一つの提案をしてみたいと思います。

 

 まず、最近増えてきているようですが、大学での成績を従来以上に参考にするというものです。これを読んだ方の中には、大学の場合成績の付け方や試験の方法に教員間のバラツキが大きすぎて判断に苦慮する懸念があるというご意見の方もおられると思います。確かにその通りです。最近になって少しはましになってきていますが、教員の中には出席だけで優を出す人もいれば、内容に関係なく優は出さないという人も昔はいました。

 そこで、提案したいのは面接で問うということです。特に、優などの優秀な成績の科目について専門的質問をしてその答えを見て評価するというものです。面接する側も大変ですが、少なくともその専門性を期待して採用するのであれば、採用側にもその価値があるかを判断できるだけの最低限の知識は必要でしょう。可能であれば、専門知識に関するペーパーテストか小論文(レポート)を課すことも有効でしょう。

 

 そして、出来ればエントリーシートの段階で、または、面接の段階で大学で学んだこと、特に専門について小論文を書かせる、または、ショートプレゼンをさせるというものです。これによって、専門性の評価と共に、文章力、表現力やパーソナリティーに関する情報を同時に得ることができます。

 

 また、学業とは別に趣味や特技などの好きなこと、得意なことに関しても、専門的でマニアックな問いをすることで、本当にどれぐらい頑張ってきたか、理解しているか、好きなことにどれぐらいのめり込んでいるか、といったことが評価できます。そして、本人の中での得意の定義の確認をすることも可能です。それによって、他の部分についても本人評価の客観化のヒントを得ることができます。

 

 この他にも色々なアイデアがあります。ただ、企業の中にはゆうに1000を超える応募もあるでしょうから、簡単に実施できるものではないものあるかもしれませんが、企業にとって最大の投資とも言える採用なのですから、それなりに手間やコストをかけることは必要であると考えます。例えば、入口(応募)の段階で「とりあえず応募」をフィルターにかけるような工夫も必要になるでしょう。そういったことも含めて、採用については、機会があればまた書いてみたいと思います。

 

 人材採用や育成、教育でお困りの方は、ジャパン・リサーチ・ラボにご相談ください。ご相談はこちらへ。

analysis.ikaduchi.com