会議はたくさんの人が時間を割いており、それぞれが必ず何らかの役割を期待されて招集されているはずです。情報を発信して欲しい人、情報を受け取って欲しい人、意見を述べて欲しい人、決断してほしい人など様々です。
しかし、これらとは別に会議における役割分担があります。前述の役割はそれぞれ個人の立場で決まるものですが、もう一つの役割分担とは誰がそれになるかはその場の流れで決まるというようなものです。この会議自体の中で決まる役割分担をもっとも端的に整理した考え方が「シックスカラーハット」という考え方です。
シックスカラーハットでは、黄色、黒色、緑色、白色、赤色、青色という6つ色で役割を表現します。これは、それぞれの色に、
・黄=プラス思考。肯定的意見
・黒=リスク、懸念、否定的意見・反対意見
・緑=新しいアイデア、代替案
・白=客観的事実、データの提示
・赤=感情、好き嫌い、直感
・青=思考プロセスのコントロール、結果のまとめ
というようなイメージがあることによります。
すなわち、これらのカラーイメージから、それぞれの帽子を被った役を演じるというような考え方です。従って、前述のカラーイメージを元にして、それぞれの帽子を被った(役の)人は、
・白い帽子【情報】・・・・・・・事実と情報のみを見る
・赤い帽子【感情】・・・・・・・感情的に見る
・黒い帽子【消極的】・・・・・マイナスの側面を見る
・黄色い帽子【積極的】・・・プラスの側面を見る
・緑の帽子【創造】・・・・・・・創造的な視点で見る
・青い帽子【戦略】・・・・・・・戦略を組み立てる
という役割を担います。
そして、この帽子は一度被ったら被りっぱなしではありません。その時の状況によって使い分けることがポイントになります。すなわち、議論が感情的に流れているとき、言い換えると赤い帽子を被った人が大勢を占めるようになった状況では、白い帽子を被って、状況を客観的に分析して意見を述べ、状況を変化させるというようなやり方です。重要なことは、今どんな色の帽子の人が必要とされているかを常に客観的に考えて意識しておくことです。もちろん、帽子を脱いで、フラットな状態になる、自分の意見を述べるという役割もあります。言うなれば、シックスカラーハット&ノンカラーです。
会議は、冒頭述べたようにたくさんの人が貴重な時間を消費しています。有意義な内容となるように、様々な工夫をすることを常に考えていることが重要です。
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