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トニーロビンスの意思決定モデル(OOC/EMR)

 人間は様々な場面で意思決定をする必要に迫られます。しかし、その意思決定が重大であればあるほど、間違えた時のダメージが大きければ大きいほど難しくなるものです。そのため、意思決定の方法には様々な考え方や理論が存在します。そんな中で今回は、トニーロビンスの意思決定モデル、「OOC/EMR」について書いてみたいと思います。

  OOC/EMRは、

  • Outcome
  • Option
  • Consequence
  • Evaluate
  • Mitigate
  • Resolve

の頭文字です。

 そして、OOC/EMRと表記する通り、ロビンスの意思決定モデルでは、意思決定のプロセスを二つのフェーズに分けて考えています。以下では、それぞれ順に見ていきたいと思います。

 

【Outcome】

 これは、「得たい結果」、すなわち、意思決定によってどんな結果を得たいのか、どんなゴールに到達したいのかということを明確にすることをファーストフェーズの第1段階として要求しています。そして、同時になぜそのゴールを目指すのか、なぜその結果を得たいのかという理由を明確に認識しなければなりません。さらには、その結果を得ることがどれほどの重要性を持っているのかということも大きな意味を持っています。これらは全て、結果を得るプロセスを進めるモチベーションに繋がっていきます。

 

【Option】

 これは、「選択肢」、すなわち、結果を得るためのプロセス、方法としてどのような選択肢が存在するかということです。もしも選択肢が一つしかなければ、意思決定はGo/Stopの判断、やるか、やらないかと言うことになります。二つ以上の選択肢が存在する場合には、文字通りの選択の意思決定を迫られます。この中で、選択肢が二つの場合をジレンマの状態と呼ばれます。そして、意識決定においてはできるだけ多くの選択肢をまずは考えてから取捨選択することが重要になります。なぜなら、多くの選択肢が存在するということはそれだけ知恵を絞った、考えたということになるので、意思決定結果に対する自信に繋がります。

 

【Consequence】

 これは、各オプションを選択することで発生する「影響」をしています。この影響とは、プラス面での得られる結果はもちろんのこと、マイナス面としてのリスクなど、その選択肢を選択することによって発生するあらゆる影響、結果を意味しています。したがって、この段階においては意識決定のシミュレーションをしているということになります。実際には、各選択肢について、何が得られるか(結果)、何を失うか(欠点)、そして、何が必要か(リソース)などを考えることになります。

 

 ここまでが、ロビンスの意思決定(OOC/EMR)におけるファーストフェーズであり、意思決定のための準備のフェーズでもあります。以降はセカンドフェーズであり、実際の意思決定へと進んでいきます。

 

【Evaluate】

 これは、「評価」すなわち、各選択肢に対する点数付け、順位付けです。出来るだけ多くの選択肢を考えることが望ましいということを説明しましたが、それらすべてを実行することは非現実的であり、不可能です。したがって、どれかを選ぶ必要があります。そのためには、各選択肢を吟味して順位付けをすることになります。このような意味から、このEvaluate(評価)が意思決定に対して極めて大きな影響力を持つ重要な段階であると言えます。

 

【Mitigate】

 これは、「軽減」と呼ばれており、最終的な意思決定における被害、リスクを軽減することを意味しています。100点満点の完璧な選択肢が存在すれば良いですが、現実にはそのようなことはほとんどありません。そのため、ここまでのプロセスでできるだけ馬頭ものに近い結果を得られ、かつ、リスクが小さく、リソース(労力)も少ないものを選ぶことになります。しかし、そこで終わるのではなく、さらにもう一度その選択肢の想定されるリスクや被害を小さくすることが出来ないかを検討する段階がこのMitigate ということになります。

 

【Resolve】

 これは、「解決」と呼ばれていますが、何を解決するかと言うと、意識決定という問題を解決するということを意味しています。したがって、最終的な意思決定する、意思決定の本体の段階ということになります。この後は、実際に実行計画を立てて、実行していきます。

 

 以上が、ロビンスの意思決定と呼ばれるものです。

 

 意思決定はとても難しいものですが、避けること、逃げることはできないものでもあります。様々な意思決定法、意思決定理論を理解して、自分に合うもの、その状況に合うものを使って、より良い選択をしていただければと思います。

 

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