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行動解析におけるABC分析

 何かの行動の結果が、期待したものではなかったとき、通常はその原因究明を行い、対策を練るというプロセスが実行されます。行動を起因とした原因究明の場合には、行動解析、すなわち、どういった行動プロセスであったかということを解析するわけですが、言葉で表現するほど簡単なものではありません

 そこで、今回は行動解析の基本である行動のABC分析について書いてみたいと思います。

  ABC分析とは、応用行動分析学の基本になるものであり、

 A:先行刺激(antecedent stimulus)

 B:行動(behavior)

 C:後続刺激(consequent stimulus)

の頭文字を取っています。

 

 行動とは、何らかの先行刺激によって誘起されます。行動の内容はもちろん、行動の有無に対して大きな影響を与えるものを指します。多くの方の行動解析では、行動自体を解析することに注力してしまいます。もちろん、行動自体にも注目しなければなりませんが、その行動がどのような起点によって引き起こされたのかということは極めて重要な要素であると言えます。

 

 例えば、先行刺激の与え方が強要されたものなのか、それとも、何らかの間違いによって引き起こされたものなのかなど、その起点によって行動の内容は変わります。したがって、行動の結果の原因を究明するためには、行動だけを見るのではなく、行動の起点となった先行刺激を検証しなければなりません。

 

 その上で、行動自体に目を向けることが必要です。

 

 ただし、ここで行動解析が終わるわけではありません。行動の結果が与えた影響、すなわち、後続刺激についても検証を加えなければなりません。なぜなら、行動解析の目的は、原因究明だけではなく、より望ましい行動と結果となるような対策をすることだからです。

 後続刺激には、強化と弱化と呼ばれる二つのパターンがあります。強化とは、また同じことをしよう、したいと感じること、弱化とは逆に同じことは申したくないと感じることです。行動の結果がどちらに働いているのかということは、次回の行動に大きな影響を与えます。

 

 これらの考え方より、先行刺激、行動自体の解析によって原因究明を行い、後続刺激の解析を踏まえて対策を検討するというプロセスが行動解析の基本ということになります。

 

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