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ミッションの意味(ミッションドリブンでの行動)

 映画の題にも使われるぐらいにミッションという言葉は一般にも知られています。もちろん、ビジネスの場でも頻繁に使われており、何度も耳にした方は少なくないでしょう。しかし、ミッションという英語のカタカナ表記のまま使われていることが暗に示しているように、意外と日本語化が難しい言葉でもあります。すなわち、ミッションという言葉の本当の意味をきちんと理解しているつもりでいるだけのケースも少なくありません。

 そこで、今回はこのミッションという言葉に注目して考えてみたいと思います。

  元々「ミッション」という言葉は、戦争の場面で多く使われる言葉でした。その意味は、一般的には「任務、使命」といった言葉が当てられています。しかし、ことビジネスの場面に当てはめると、この任務や使命といった意味はいささか重い印象を否定できません。もう少し違う言葉を当てはめるとすれば、「役割」と言った方がしっくりくるかもしれません。すなわち、ある目的、例えば、ビジョンがあった時にそれらを達成するために必要なことを遂行すること、その役割と解釈することができます。

 

 ただ、多くのケースでは目的やビジョンといった意識を明確に持っているケースはどちらかと言えば少なく、課長のミッション、部長のミッションといった文字通りの役割といった使い方や、プロジェクトのミッションというように達成すべきことというようなニュアンスで使われることも少なくありません。いずれにしても、ゴールを明確に意識して、そ子に到達するための行動ということができるでしょう。

 

 ここで、ミッションを考えるとき、定義するときに気を付けなければならないことがあります。それは、「何をなぜやるのか」ということです。前述のゴールを明確に意識するというのは、このためです。すなわち、どこに向かっているのか、なぜそこに向かうのかが分からなければ、受け身のやらされ行動になってしまい、ミッションではなくなってしまいます。したがって、ミッションとは自発的な行動という意味合いを持っているとも言えます。

 

 ここから言えることは、ミッションには前述の「何をなぜ」という意味が含まれていないということですが、やらされ任務ではないので、やり方は現場に任されるということです。すなわち、ミッションには「What」や「Why」というニュアンスは含まれていても、「How」は含まないということです。「How」が含まれるとそれはミッションではなく、命令(order)になってしまいます。

 

 したがって、ミッションに基づく行動とは、何をなぜということ、すなわち、背景や理由をきちんと理解、認識した上でのものでなければなりません。

 

 また、ミッションは上記のことも踏まえて、複雑なものではなく、単純明快なものでなければなりません。複雑になれなるほどミッションではなく、オーダーになっていってしまいます。そして、ミッションゴールと共に、その先にあるもの、すわなち、意味や意義といったものも共有することが望まれます。そこから、背景や理由といったミッションの基盤を理解することができます。

 

 サブタイトルとした「ミッションドリブンでの行動」とは、言い換えると、やらされ仕事ではなく、その意義、目的を認識して、自発的に自分事として役割(任務)を果たすべく行動することです。そうすることで、一つ上の成果、ストレッチゴールを達成することができます。

 

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