JRLテックログ

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問題はいつ発生するのか(問題抑制、問題解決の考え方・方法)

 日常生活はもちろん、仕事をしていく中では様々な問題が発生します。製品の不良や計画が上手くいかない、期待した結果が得られないなど、大きなものから小さなものまで、日々何かしらの問題が発生していると言っても過言ではないでしょう。中には、会社の生命線に関わるようなものもあり、実際に品質トラブルなどで消えてしまった会社や製品も一つや二つではありません。

 そこで、今回は必ず何らかの形でかかわることになる問題発生について書いてみたいと思います。

  問題が重要な課題であることは周知の事実であり、多くの書籍やホームページ、セミナーなどで問題解決について論じられています。原因究明をする、対策を考えるなど様々な方法やプロセスがいくつも検討されています。しかし、ここで視点を変えて考えてみたいのは、問題解決とは後手の手法であるということです。すなわち、すでに問題は発生してしまっており、速やかな対応が必要となる状況になってからのことであると言えます。したがって、場合によってはすでに問題による弊害が顕在化していることがほとんどです。果たしてそれでよいのでしょうか。

 

 確かに問題が発生しなければその存在を知ることは困難であるという見方もできます。そして、問題が発生して弊害が顕在化しているからこそ、原因究明が可能となり、対策の考えることができるということも言えるでしょう。しかし、それでは遅いということも同時に言えます。先の例のように品質問題などが顕在化してしまってからでは手遅れということも少なくありません。

 

 したがって、本当の理想を言えば、問題が発生する前にその種を見つける、または、完全に顕在化する前の小さな芽のうちに摘んでしまうということになります。

 

 物事の多くには予兆や前兆というものが存在します。問題も同じことです。突然会社の運命を左右するような大きな問題が発生するということはありません。事故や災害であったとしても、不安全状態や安全対策が不十分な状態が先にあって、それがたまたまあるタイミングで大きくなったというだけのことです。発生の種や芽は既に存在していたのです。

 

 すなわち、問題とは一夜にして突然発生するものではなく、長い間潜んでおり、時には隠蔽され、無視されて、それらが積み重なって悪化するまで放置された結果顕在化すると言えます。

 

 安全対策の考え方の一つにハインリッヒの法則というものがあります。これは、大きな災害が発生する前には必ず予兆となる小さな災害が起こっているというものです。これは、問題発生についても同様のことが言えます。すなわち、前述の問題は一夜にして突然発生するものではない、予兆、種、芽があるということです。

 

 したがって、問題解決においては、原因究明と対策というプロセスだけではなく、問題の種、芽を事前に見つけて、大きく成長(顕在化)する前に潰してしまうというプロセスもあるということです。そして、言うまでもなく、後者の方が問題が顕在化、発生しないという点からもより理想的であるということになります。

 

 ついつい日常業務に追われて、問題が発生するまでは動けない、動かないという現実があるのは事実です。しかし、それは言い換えると問題が発生するまで放置する、さらに言うならば、問題発生を待っている状態です。

 真の問題解決とは、問題が発生する前にその原因を予測して解決することです。

 

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