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良い人材を得るための方法(採用面接における2種類の質問)

 採用面接では、様々な質問がされます。大学時代や前職などの経歴に関することから、どんなことをしたいかといった入社後のこと、志望理由などはもちろん、最近ではかなり変わった質問もされるようになってきています。有名なところでは、googleマイクロソフトなどの欧米系企業で始まったもので、例えば、「全米にガソリンスタンドはいくつあるか」というようなものです。しかし、多くの企業に共通することは、目的を持った質問をしているケースはほとんどない通り一遍の同じ質問ばかりです。これに、面接を受ける側も同様に面接テキストに書いてあるような紋切り型の応答をするのです。これでは、到底必要とする人材を見極めることは困難であることは明らかです。

 そこで、今回は面接の質問について書いてみたいと思います。

  面接ではこのように多種多様な質問がされますが、これらは大きくは二つに分類することができます。

 

 一つは、経歴や志望理由などの答えを問う問いです。このタイプの質問では、もちろん唯一のものではありませんが、模範解答と言えるようなもの、すなわち、期待する回答というものを事前に考えることができます。逆の言い方をすれば、期待する応えを考えてから質問しないといけないということです。例えば、経歴であればどんな経歴を持っていることが望ましいか、運動部に所属していたこと、部下を持ったことがあることなどが例として挙げられます。また、志望理由であれば、単なる夢を語るのではなく、自分たちの会社の事業と関連付けた答えが望ましいなどが考えられます。従って、あらかじめ想定する回答があり、それによって点数付け、ランク付けができるタイプとも言えます。

 

 もう一つのタイプは、答えそのものではなく、その答えを導く思考のプロセスを見るための質問です。前述のガソリンスタンドの問題などが典型的なものです。例えばこのガソリンスタンドの問題であれば、到底面接で突然聞かれて正確な解答することは不可能と言えます。ではなぜそのような質問をするのかというと、そのような状況でも何とか答えを導き出そうとする姿勢や如何に論理的に納得できるような考え方をできるかということを見ようとしています。当然ながら、分かりませんという答えや全くの山勘の答えは最低ランクになります。実際のビジネスの世界では十分な情報を予め得られることはほとんどありません。そのような中でも、限られた情報から論理的に考えて仮説を立て、最も確からしいと考えられる答えを導き、行動することが求められます。この質問はそのような能力があるかを問おうとしているのです。

 

 いずれにしても、その答え、答え方から何を判断しようとしているのかということが最も重要なことです。しかし、多くの面接の現場では、既定質問が繰り返されたり、どこかで見聞きした質問をただまねているだけという状況が見られます。当然ながら、質問の答えから何らの判断がされておらず、何となく印象や、場合によっては学歴(大学の知名度、偏差値等)だけで判断されていることも少なくありません。これでは、採用のミスマッチが起こっても当然のことと言えます。

 

 何を知りたくて、何を判断したくて、その質問をするのか、また、知りたいこと、判断したいことのためにはどんな質問すれば良いかということを深く深く考え、検討することが面接では必要不可欠になります。そうすることで、ミスマッチを無くし、必要な人材を獲得することができます。

 

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