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イノベーションの種はどこにあるか(イノベーションの生み出し方)

 いつの頃からかイノベーションという言葉を誰もが使うようになりました。しかし、その本当の意味をきちんと理解している人は意外と少ないという現実も手伝って、思うようにイノベーションが生み出せないという悩みを良く耳にします。当然のことながら、企業活動を継続するためにはイノベーションは必要不可欠であり、誰もが生み出したいと考えます。しかし、残念ながらイノベーションを簡単に生み出せる魔法はなく、オールマイティーな方法もありません。

 イノベーションを生み出すためには、まず起点となる「種」が必要です。そこで、今回はイノベーション創出に繋がる種について書いてみたいと思います。

  イノベーションの起点がどこにあるかという点には、様々な意見があるかと思います。豊富な知識、マーケットなど複数の要素が関係することは容易に想像できます。そんな数多くあるイノベーション創出に要素の中で、多くの人が挙げるものの一つとして「ニーズ」があります。「必要は発明の母」というような言葉もあるぐらいで、人は欲しなければ、それを求めることはなく、求めなければ生み出すこともありません。そういった点からも、ニーズがイノベーションにおいて極めて重要であることは間違いないでしょう。

 

 しかし、ニーズと一言で表現されますがその中身は想像以上に広がっています。個々の人に帰属されるニーズもあれば、ある属性(性別、年齢など)に共通するニーズもあり、もっと大きく社会のニーズというようなものもあります。このような背景を踏まえると、イノベーションの起点としてニーズを考える場合には、どの種類のニーズなのかが重要になることが分かります。言い方を変えると、誰のニーズを基点にするかということであり、すなわち、ターゲットというファクターが入ってくることになります。従って、イノベーションを起こしたいという場合には、直接的にはニーズが重要となりますが、その背景として、誰をニーズをイノベーションによって満足したいのかということを考えなけれなりません。

 

 このニーズと深く関係する二つ目の起点要素として挙げられるのは、「不調和」と呼ばれるものです。もう少し日常的な言い方に返れば、不満、すなわち、望む有るべき姿、状態と現状との乖離ということになります。イノベーションとは、広い意味で今までなかったものを生み出すことですから、この不調和はまさにイノベーションに起点と言えます。すなわち、不満や現状の乖離によって不調和が生まれるということは、その原因成る不足があるということです。不足、すなわち、今は無いということになりますから、そのないものを生み出す、まさにイノベーションへと繋がります。

 

 また、「変化」もイノベーションの重要な起点の一つです。変化が起きると、それまでと求めるものが変わります。言い換えるとニーズが変わる、不調和の新たな発生ということが起こります。従って、当然ながらそこにはイノベーションの種が存在するということになります。変化にも様々なものがあります。マーケット構造の変化は、新たな商品というイノベーションを生むこともあれば、物流の変化による新たなサービスというような新たなニーズから生じるイノベーションが考えられます。また、もっと後半に社会構造自体の変化ということもあります。こちらはより大きな変化であり、加須多くのイノベーションのためを生み出すことになります。さらには、こういった大きなセグメントの変化だけでなく、個々の認識の変化というものもあります。例えば、それまで価値を感じでいなかったモノに価値を感じるようになるなどです。いずれにしても、変化は様々な形でイノベーションの種を生み出していきますから、変化の潮流を発見することがイノベーションへと繋がります。

 

 イノベーションはあるとき突然に湧き出すものではなく、ある意味では環境によって必然的に生み出されるものであるとも言えます。従って、知識や情報を闇雲に集めるのではなく、個々に上げたようなニーズ、不調和、変化といった観点や意図を持って見ることが重要であると言えます。

 

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