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管理の5要素

 日常業務、組織運営、プロジェクト遂行など様々なことを進める中では、「管理」が必要不可欠となります。そして、関わる人間が多くなればなるほど、多くの要素を管理しなければならなくなり、複雑化していきます。そんな管理要素の中で、最も基本となるのは、「リソース」です。例えば、一番有名なリソースは、「ヒト、モノ、カネ」と言われる経営リソースです。

 そこで、今回は様々な管理要素の中から、最も基本となる5要素について書いてみたいと思います。

  「管理の5要素」の中で、一つ目に挙げるべきはやはり「」です。前述の経営リソースにおいてもヒトが最初に挙げられています。これは、人というリソースが最も得難く、コントロールしにくいこと、そして、全てのリソースの価値を決めるものであることからと言えます。良い人材、必要な人材が得難いことは皆さんご承知の通りです。この人はと思って採用しても、思うような成果でないことは数多くのケースで見られることです。また、人は他の管理要素とは異なって、意思を持っている独立要素です。したがって、意図した通りに動いてくれるとは限らず、それを予想することも困難です。そういう意味で、5要素の中でも筆頭に上がると言えます。しかし、これらよりも何よりも人が筆頭に上がる理由は、前述の他の5要素の価値を決めるものだからです。すなわち、人が他の5要素を使うのであり、使われなければそれらは何の価値も持たないということにあります。そして、どう使われるかによってアウトプットが変化することから、最終的な価値を決めるます。

 したがって、管理においてはまず人を考えなければならないということになります。

 

 二つ目に挙げるのは、「モノ」です。実は、ここから先は順番に人の時ほどの大きな意味はありません。特に、三つ目に挙げるカネとの順番はそのように言えます。モノに話を戻すと、人が重要だとは言いましたが、現実的に人がポツンといるだけでは物事は進みがたいと言えます。設備をはじめとしたものが揃って初めて効率という概念が意味を成すとも言えます。例えば、素手で何かを加工することはほとんど不可能です。道具というモノがあって初めて様々なことが可能となります。このような意味から、管理においてはモノのという要素がどうしても必要となってきます。

 したがって、管理においてはどのようなモノがいつ、どこで、誰が必要なのかということを見極めて周到に準備することが必要となります。

 

 三つ目に挙げるのは、先にも書きましたが「カネ」です。資本主義経済においては、物事を進めるにあたっては現実問題としてはどうしてもお金という要素を無視することはできません。モノである設備も、良い人を手に入れるためにもお金は必要です。また、アウトソースなどで時間をお金で買うということもできます。もちろん、お金があればすべてを解決できるわけではありません。しかし、現実問題としてお金が無ければ解決できない問題が存在するのは事実であり、お金で効率を上げることができるのも事実です。

 従って、管理においてはお金の出入りを適切に管理することが必要となります。

 

 四つ目に挙げるには、「時間」です。先に人はコントロールが難しいと書きましたが、それと同等か、それ以上にコントロールできないのが時間です。皆さんもご存じのドラッカーも時間の重要性について書いています。すなわち、時間とは生み出すことはもちろん、貯めることも、買うこともできません。絶えず一定方向(未来)に向かって流れていく、言い換えるなら消費されるだけであるリソースです。したがって、時間というリソースを扱うにおいては、その投げれに身を任せるしかないとも言えます。ただし、前述のように、アウトソースや設備購入による効率化等によって、見かけ、時間を買うということも現代においては可能とも言えます。

 これらを踏まえると、お金と同様に出入りを適切に管理すること、すわなち、計画を立てて、それを着実に実行していくという管理が必要になるというです。

 

 最後の五つ目は、「場所」です。ここに来て場所という言葉が出てきて、先の四つと比較して違和感を感じられた方も少なくないと思います。確かに、他の四つのリソースと比較して、異質なことは事実です。ただ、事業であっても、日常であっても、何をするにしてもそれを実行するための「場」が必要になるということです。例えば、プロジェクトを進める上では、まず企業なり組織という器が必要になります。そして、その中でそのプロジェクトが承認されて、プロジェクトという場が無ければそもそも実行することができません。このような意味での「場所」を手に入れ、維持するという点において管理項目の基本として挙げています。

 まずは、器、フレームを手に入れることがスタートとも言えるでしょう。

 

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