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目標管理制度において明確にすべきこと

 名前は様々ですが、ほぼすべての会社で目標管理制度が実施されています。多くの場合には、期初にその期の目標を決めて、期末にその達成度によって評価するというものです。しかし、残念ながらほとんどの企業でこの目標管理制度が上手く機能しておらず、期待した効果が得られていません。この理由には様々なものがありますが、その一つには、明確にされるべき要素が不明瞭な状態で放置されているためです。

 そこで、今回は目標管理制度において明確にすべき要素について書いてみたいと思います。

  まず明確ににしないといけない要素は、言うまでもなく「目標」そのものです。すなわち、何を実現するのか、どういう状態になるのかということです。ここで重要なことは、可能限り具体的に、願わくば定量的に目標を定義するということです。間違っても、「〇〇をがんばる」や、「〇〇の向上」というようなものを目標にしてはいけません。これでは、達成できたかどうかの判断が極めて主観的で、流動的なものになってしまうため、評価が正確にできません。例えば、「売り上げの向上」などという目標では、一体どれだけ向上できれば達成なのかが分かりません。すなわち、目標の中に「基準」が含まれていなければならないということです。何をどのような状態にするのかということが定義されて初めて目標が設定されたと言えるでしょう。

 

 次に目標設定時に確認しておかなければならないことは、「手段」と「プロセス」です。すなわち、どのようにして決めた目標を達成しようと考えているのかということです。別の表現をすれば、達成のための仮説を持っているかということもできます。とりあえず、とにかく頑張りますでは無計画に時間を浪費するだけになってしまいます。途中で変更になることは当然あるとしても、少なくともスタート時点で「こういうことをやっていこう」という考えは持っていなければなりません。

 

 そしてもう一つ重要なことは、「期限」と「計画」です。すなわち、いつまでに、どのような進め方で目標を達成するのかということです。言うまでもなく、時間は有限です。だからこそ、その限られたリソースを如何に使うということは、目標を達成する上で極めて重要な要素です。もちろん、決めた目標の最終期限は期末です。しかし、それではロングスパンの計画を流すことになります。そうではなく、中間にいわゆるステージゲートのようなものを設けて、チェックを行うことで状況の変化に合わせた対応を取ることができ、より目標達成可能性を高めることができます。

 

 ここまでいくつかの目標管理制度における重要な要素を挙げてきましたが、現実にはこれらのすべてが明確に定められておらず、チェック、コンセンサスが行われていません。まずは、これらの要素だけでも明確にするところから目標管理制度の改善を行うことが必要です。

 

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