JRLテックログ

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プロジェクトを成功させるための重要な要素・ポイント

 企業においては日々様々な仕事が動いていますが、その中には複数の担当者で分担しながら、時には組織横断的に進める業務もあります。一般的には、そういったときには「プロジェクト」体制を採用して文字通りのエースを集めて横断的に遂行していく方法が取られます。しかし、多くのケースでは実際にはそのようにはなっておらず、ただ人数を集めているだけでプロジェクトと呼んでいます。プロジェクトを成立させて、遂行していくためにはいくかの重要な要素、ポイントがあります。それらを無視してはデスマーチが流れるだけです。

 そこで、今回はプロジェクトを進めていく上で重要な要素について書いてみたいと思います。

 【目的、意義】

 プロジェクトの成否を決める最も重要なものの一つです。何のためにプロジェクト体制を取って業務を行うのかを決めているものであり、これが間違っていればそもそもプロジェクトを実行する意味が無いということになります。また、プロジェクトメンバーのモチベーションとも密接に関わっています。適切な目的、意義が設定されて、それが周知されていないと単なるやらされ仕事になってしまいます。これが、プロジェクトのすべてのスタートラインであり、かつ、ゴールでもあると言えます。そして、この目的、意義が後述する目標値やスコープなどの様々な要素の基盤となります。

 

【目標】

 そのプロジェクトが何を実現したいのかということです。言うなれば、プロジェクトの実体としてのゴール要素、達成条件であると言えます。目的、意義はプロジェクトがどこに向かっているのか、どれぐらい頑張らないといけないのか、そういったことを決めるます。そして、目標はこのゴールである目的を達成できたか、すなわち、プロジェクトの成否を判断する基準となるものです。したがって、目標は達成判断ができるように、具体的で、定量的でなければなりません。目標があやふやなプロジェクトは、大抵の場合でスコープが漏れ出すか、空中分解してフェードアウトという結末を迎えます。

 

【スコープ】

 そのプロジェクトの責任範囲、対象範囲を定義するものです。目的、目標の達成に対して、どの範囲までの責任を負うのかということを決めています。大抵の場合、何かを始めれば最初に気づいていないことが次々に判明して、どんどんやることが増えていきます。そうやって際限なく風呂敷が広がっていくとリソースが足りなくなり、本来の目的から外れて行ってしまいます。そして、最後はでスコープが漏れ出して、いわゆるデスマーチが流れ出すとこになってします。スコープは明確に決めて、クールにそれに徹しなければなりません。

 

【リソース】

 プロジェクトの成否を決める、プロジェクト本体を形成する重要なものです。ここで言うリソースとは、人、予算などの目に見えるものだけでなく、時間も含まれています。現実のプロジェクトでは、多くの場合兼務であることが多く、日常業務とのコンフリクトが起きます。また、経済的情勢の影響によって予算の上下が起こることもしばしばです。本当に確保できているリソースを定義できていないと、スタートしてから思わぬ落とし穴にはまり込むことになります。そして、リソースは集めるだけでなく、コントロール、すなわち、マネジメントしなければ本来の力を発揮できません。偏りが無いかを監視することはもちろん、足りなくなれば集めてくることも必要です。

 

【スケジュール】

 多くの場合は、プロジェクトがスタートした時点で決められてしまっていますが、それが本当に実現可能かどうかを客観的に判断する必要があります。目的、目標、スコープに対して与えられたリソースを照らしたとき、実現性はあるのかということを判断しなければなりません。しかし、一方でスケジュールは完全固定ではなく、状況の変化に合わせて調整するプロジェクトマネジメントも必要です。そして、無駄が無いか、仕事の偏りはないか、無理はかかっていないかなどを管理していきます。

 

【PM、PL】

 プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダーの選定は、プロジェクトの成否を決める上で極めて重要であり、ここで成否が決すると言っても過言ではありません。もちろんプロジェクトメンバーの選定も重要ですが、プロジェクト全体の動きを決めるのはPM、PLです。彼らの采配一つで、どんなに良いメンバーが集まっていてもプロジェクトが失敗することはあります。

 

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