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もうワンショット実験していいですか?

 サラリーマン時代の部下の一人にいつまでたっても実験が続く人がいました。口癖は「もうワンショット実験していいですか」でした。要するに、実験はしたけど上手く行かず、実験条件を少し変えてもう少し検討したいということです。これだけ聞くと、一見すると頑張り屋さんのように思えるのですが、実体はそうではありませんでした。

 

 確かに彼は実験に対する体力も持久力もあって、へこたれない精神力も持っていましたので、その点は褒められます。しかし、ほぼ毎回のように前述のような口癖が出てくるのは、さて、どうでしょうか。開発や実験が1回で上手く行かないことはそう珍しいことではないので、やり直しや延長というのは、それ自体が責められるものではありません。

 

 しかし、彼の場合は違っていました。それは、単純に考え、思考が浅かったのです。話を聞くと、良く考えれば最初から予想できるような実験範囲の拡張や変更、やり直しで、なぜ、最初にもっと考えて実験を組まないのか、というようなものばかりでした。本人は精力的に実験をやっているつもりでも、実際には思考が浅いために起きた時間の浪費状態に陥っていたのです。

 

 このようなケースは皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。実験量ばかり多くて、残業も多い部下、しかし、結果はいつまでたっても出てこないというようなケースです。もっと最初から論理的に深く考えることで避けられることが多くあります。そして、なによりもこういうケースでは仮説が全くないことがほとんどです。実験とは、仮説を検証するための手段でしかありません。極論すれば、実験しなくても仮説が検証できればそれでOKであり、ある意味理想形です。

 

 このような人たちは実験さえしていれば仕事をしている気分になっていることが多いものです。しかし、それは大きな間違いで結果や成果を出すことが仕事であり、その他は手段でしかありません。従って、手段は簡便、容易で、低コスト、短時間がベストです。なので、前述のように極論すれば実験は無いに越したことがないということになるのです。

 

 このパターンのもう一つの特徴は、深く考えずにデータを積み上げていくので、結局データに埋もれてしまって、使っていない、活用しきれていないデータが山のようにたまっていきます。そうやって、時間も含めたリソースを浪費しつつ、いつまでたっても結果が出てこないという状況に陥ります。

 

 このタイプ、このような状況に対しては、それに合わせた指導や教育が必要となります。安易に指摘しても本人たちは一生懸命に必要なことをやっているつもり、とても頑張っているつもりでいますから、自分を否定された様な気分になってしまい、反感を持つこともあります。そこで、例えば、実験の計画段階でそれまで以上に関わるようにするなどです。

 

 実験量ばかり多く、リソースを浪費しているのにいつまで経っても結果が出せないという蟻地獄にはまっている方は、ジャパン・リサーチ・ラボにご相談ください。ご相談はこちらへ。

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