JRLテックログ

JRLテックログ

ジャパン・リサーチ・ラボが提供する技術コンサルティング、人材育成、戦略策定、セミナー等の様々なコンテンツに関する情報を提供するブログです

サイエンスと戦争

 これまで人類は数々の戦争を経験してきました。今日、8/15はその中でも最大の悲劇の一つである第2次世界大戦、いわゆる、太平洋戦争の終戦記念日です。実は、この終戦記念日も国によって日にちが違っていたりするのですが、ここでは日本の日にちで言っています。

続きを読む

セミナー(実験計画と実験記録、ノート 12/20)

下記セミナーを開催します。

 お申込みは、HPのお問い合わせボタンよりお願いします。

 

【タイトル】

実験方法、データ解析と
記録(実験ノート)の取り方

 

【概要】

 研究開発においては、適切な実験方法を考えることはもちろん、適切なデータ解析や現代では知財化、権利化が必須であり、そのためには記録が重要となることは言うまでもない。加えて、チームや社内における情報共有、開発本人の思考のためにも記録は必要不可欠である。また近年は様々な機器類の発達で実験データを得ることが容易になってきている反面、無計画に実験を行ってデータを積み重ね、日々増えていくデータに溺れてしまっている状況が生まれている。目的に合わせて実験を計画してデータを取得して解析し、それらを記録、まとめるといった様々なことを正しく行なわなければならない。
  しかし、残念ながら大部分の企業、開発現場ではこういった実験の考え方や、実験結果の解析、記録の残し方、実験のノートの書き方などの実験実務に関する教育はほとんど行われていない。そのため、各自が我流の方法に頼っており、人員間、部署間でのレベルのバラつき、共有性の欠如といった問題、そして、最悪の場合権利化におけるevidenceと成りえないような状況まで生まれている。
 本セミナー、講習会では、このような状況を打開して、確実に結果を成果へと昇華させる、より効率的な開発を実現するために必要となる、実験の考え方、実験データの解析から、記録、そして、まとめ方を、基本から様々なケース、対象について、特に実験ノートに代表される記録に重点を置いて詳細に解説する。

【開催日】

  2017年12月20日  10:30~16:30

【会場】

  江東区産業会館

【対象】

 ・研究開発の実務担当者(若手、中堅)
 ・指導するリーダー、管理者
 ・新入社員、若手

【修得できる知識】

 ・実験の考え方
 ・実験計画の立て方
 ・実験ノートの書き方
 ・記録の使い方
 ・情報整理

【受講料】

  49,980円(税込/テキスト、昼食付)

【プログラム】

1.イントロダクション
  1.1 結果を成果へ
  1.2 魔の川・死の谷ダーウィンの海
2.実験の基本と心得
  2.1 実験の基本プロセス
  2.2 実験を始める前のポイント
  2.3 実験中の心構え
  2.4 実験終了後
  2.5 実験が上手くいかない時
  2.6 実験の絶対的タブー
  2.7 良くあるパターン:考察ではない考察
3.実験計画
  3.1 計画の考え方
  3.2 シナリオメイク
  3.3 大きな石と小さな石
  3.4 時間の重要性
  3.5 実験条件の考え方
  3.6 実験計画法の意味
  3.7 リソースマネジメント
4.実験ノート
  4.1 実験ノートとは
  4.2 実験ノートの意義
  4.3 書き方のルール
  4.4 実験ノートに書くこと(項目)
  4.5 実験中に書くこと
  4.6 実験後に書くこと
  4.7 絵コンテノート
  4.8 ノートの例
  4.9 定性的情報、状態情報の記録
  4.10 リアルタイム
  4.11 名前の付け方
  4.12 データ・情報の整理、保存
  4.13 ちょっとしたコツ
  4.14 記録、証拠としての保全
  4.15 データの保存(参考資料)
5.データ解析
  5.1 視ること
  5.2 データ解釈における認知バイアス
  5.3 観点の重要性
  5.4 相関解析
  5.5 多変量解析
  5.6 情報次元の拡張
  5.7 解析(例えば、相関性)
  5.8 解釈
  5.9 数字(データ)の取り扱い
  5.10 5大解析視点+1
  5.11 データの伝え方
6.研究開発のための思考
  6.1 思考とは
  6.2 目的志向
  6.3 アウトプット志向
  6.4 仰望視点と俯瞰視点
  6.5 逆走型思考の併用
  6.6 思考のポイント
  6.7 ロジック、要素と逆走思考
  6.8 ロジックの条件
  6.9 メタフィールド思考(多分野・異分野視点)
  6.10 反対視点
  6.11 逆説的思考
  6.12 イメージ化
  6.13 失敗からのリカバリ
  6.14 認知バイアスの罠
  6.15 目利き力
  6.16 ヒラメキの種
  6.17 イノベーションを生む発想と行動
  6.18 思考プロセスの記録
7.思考の道具
  7.1 本当のフレームワーク
  7.2 チャンク思考
  7.3 If then思考
  7.4 思考の拡張
  7.5 情報整理
  7.6 構造化
  7.7 分解、結合
  7.8 独立性と相関性
  7.9 要素分解
  7.10 紙に書く
  7.11 アイデア生産の5ステップ
  7.12 概算力
  7.13 フェニックスのチェックリスト
  7.14 アイデアの評価
  7.15 アイデアの源泉
8.コミュニケーションと情報発信
  8.1 コミュニケーションとは
  8.2 技術者の報連相
  8.3 Evidence & Story
  8.4 ミーティング
9.仮説思考による研究開発と問題解決
  9.1 仮説が必要な理由
  9.2 実験の本当の意味
  9.3 実験を考えるとは
  9.4 仮説の検証と実験
  9.5 仮説の考え方
  9.6 仮説の精度と確度
  9.7 仮説の精度を決めるもの
  9.8 結論の条件
  9.9 仮説モデルの構築
  9.10 目的→ゴール、そして、仮説
  9.11 仮説→課題設定→計画
  9.12 仮説構築における認知バイアス
  9.13 Fact、推定と思い込みの分離
  9.14 2種類の事実
  9.15 Fact v.s. 主観、予想
  9.16 研究者の心得
10.まとめ
11.演習
12.質疑

 

 

中学生のキャリアプランに驚く

 以前教育委員会に依頼されて、中学校で「将来の夢、仕事」、「社会の仕組み」というようなテーマで特別授業をしました。元々は、中学生の職業体験ということで、地元企業に1週間程度体験学習に行くための事前学習の一環です。

 今回はその時の印象について書いてみたいと思います。

続きを読む

セミナー案内(接着制御・メカニズム解析 11/9)

下記セミナーを開催します。

 お申込みは、HPのお問い合わせボタンよりお願いします。

 

【タイトル】

 接着制御・メカニズム解析の

       考え方と分析評価法

 

 

【概要】

 あらゆる工業分野で、接着技術は様々な用途、場面で用いられており、現代において必要不可欠なものの一つとなっている。また、文字通りの接着はもちろん、メッキや塗膜などの膜形成も接着技術の応用であると言える。すなわち、材料特性や製品性能を左右するのが接着技術であり、接着技術を支配することはあらゆる分野の基盤であると言える。そして、その接着と表裏一体のものとして扱わなければならいのが剥離である。接着や剥離現象を制御するためには、その表面や界面の状態や構造・特性を把握することが必要不可欠であるが、その重要度にもかかわらず、表面や界面の真の姿を知ることは容易ではない。
 本講演では、接着・剥離のメカニズムとその制御における表面・界面の真の姿を知るためのアプローチ法と分析、解析の方法を中心にして、事例も交えながら詳細に解説を行う。

【開催日】

  2017年11月9日  10:30~16:30

【会場】

  大井町 きゅりあん

【対象】

・様々な分野において接着技術に関わる、若手から中堅を中心とした技術系人材

【修得できる知識】

・接着、剥離の基礎及びメカニズムモデルの理解
・接着、剥離解析のための分析、評価技術
・接着、剥離にかかわる問題解決の考え方
・接着、剥離にかかわる表面、界面の解析アプローチ

【受講料】

  48,600円(税込/テキスト、昼食付)

【プログラム】

1.イントロ
 1.1 接着に支配される現代技術
 1.2 接着とは
 1.3 接着と粘着
 1.4 接着を生む力
 1.5 接着を支配するもの
 1.6 接着関与因子と評価法
2.接着・剥離分析の考え方
 2.1 接着解析の分類
 2.2 接着分析のパターン
 2.3 接着過程の解析
 2.4 剥離箇所の特定
 2.5 剥離原因の分類
 2.6 正常品分析の難しさ
3.表面とは
4.問題解決アプローチ
 4.1 問題解決のアプローチ
 4.2 剥離の観察
 4.3 視る
 4.4 剥離状態の解析
 4.5 代表的要因別アプローチ
 4.6 複合要因の分離
 4.7 加速試験
 4.8 アプローチの例(位置、サイズ)
5.樹脂/金属の接着
 5.1 金属/樹脂の接着パターン
 5.2 相互作用・反応の様式例
 5.3 金属基材の前処理
 5.4 接着不良要因
6.ケーススタディ
 6.1 不良解析
  6.1.1 剥離解析ファーストステップ
  6.1.2 ファーストステップの観点
  6.1.3 界面剥離の場合
  6.1.4 界面剥離の場合
  6.1.5 層内剥離の場合
  6.1.6 接着不良の場合
  6.1.7 不良対策
  6.1.8 現実には
 6.2 メカニズム解明
7.シランカップリング反応
 7.1 代表的な処理方法と処理条件
 7.2 条件と構造の多様性
 7.3 基材表面の解析
 7.4 反応の一般論
 7.5 加水分解と自己縮合
 7.6 複雑性
 7.7 視るべきポイント
 7.8 解析の難しさと障害
 7.9 シランカップリング反応の解析
 7.10 基材表面の解析法
8.表面分析成功のキーポイント
 8.1 接着剥離分析≒表面・界面分析
 8.2 表面分析の心構え
 8.3 試料の取り扱い
 8.4 汚染の例 : 両面テープによる汚染
9.代表的分析手法の使用例
 9.1 X線光電子分光法による組成官能基評価(XPS,ESCA)
  9.1.1 表面組成の解析
  9.1.2 表面化学構造の解析
 9.2 オージェ電子分光法による界面評価(AES)
  9.2.1 AES測定例
  9.2.2 界面拡散の分析
 9.3 TOF-SIMSによる表面化学構造評価
 9.4 FTIRによる硬化挙動の解析
 9.5 SEM、TEMによる界面の観察
  9.5.1 多層構造膜とフィラーの観察
  9.5.2 極薄積層膜の席層構造の観察
  9.5.3 機能性積層膜の断面TEM観察
  9.5.4 試料作製法の比較による影響の比較
 9.6 EPMAによる表面処理の評価
 9.7 走査型プローブ顕微鏡による評価
  9.7.1 観察例(処理後表面)
  9.7.2 AFM位相モードによる硬化状態の観察
  9.7.3 ブレンドポリマーの分布像(位相)
  9.7.4 µ-TAによる評価
 9.8 接着(剥離)強度評価
10.接着界面の分析
 10.1 界面評価の重要性と課題
 10.2 接着界面の例
 10.3 界面の分類
 10.4 界面における課題
 10.5 界面分析のフェーズ
 10.6 イオンエッチング
 10.7 XPSによる深さ方向分析(角度変化法)
 10.8 角度変化ATR
 10.9 従来法と問題点
 10.10 精密斜め切削法
 10.11 新しいアプローチ
11.解析の実例
 11.1 PI/Cu/Si接着界面の解析
 11.2 接着前処理層の深さ方向分析
 11.3 UV表面処理による構造変化の深さ方向解析
 11.4 UV照射によるオレフィンの構造変化
 11.5 XPSによる紫外線照射PIの解析
12.仮説思考による研究開発と問題解決
13.まとめ(接着技術の一つの方向)
14.質疑応答

ブルーオーシャンとは何か

 ブルーオーシャン戦略という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょう。競争が激しく潰しあいになりかねない既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)」を避けて、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)」を切り開くというものです。

  果たして必ずしもブルーオーシャンは、住みやすい繁栄が約束された夢のような場所なのでしょうか。 

続きを読む

セミナー案内(表面・界面の考え方と分析 10/11)

下記セミナーを開催します。

 お申込みは、HPのお問い合わせボタンよりお願いします。

 

【タイトル】

 表面・界面の考え方と

    分析の基礎と実践応用

 

 

【概要】

 表面、界面はあらゆる技術や製品の基盤となるものであり、現在扱われる材料やプロセス、技術、商品で表面や界面が関与していない者は無いと言っても過言ではない。これは言い方を変えると、現代は表面、界面に支配されているということになる。これほど重要なものであることから、分析手法一つにしても多種多様なものが開発され、利用されている。しかし、一方で表面や、特に界面はまだ未解明な部分も多く、その本当の姿を明らかにして利用することは容易ではない。
 本講では、表面、界面の基礎から、分析評価を中心にして、その姿を明らかにして利用するためのアプローチについて、技術的テクニック、コツやノウハウから、考え方、アプローチに方法まで応用アプリケーションの事例を交えて解説する。

【開催日】

  2017年10月11日  10:30~16:30

【会場】

  大井町 きゅりあん

【対象】

・研究開発部門、分析部門、製造部門、品質保証部門など技術部門全般
・若手から中堅を中心とした日担当者
・部署マネジメント、部下を教育する管理者、マネージャー

【修得できる知識】

・表面分析の基礎
・表面分析の考え方と活用法
・各種表面分析手法の使い方
・表面、界面の可視化法
・研究開発、問題解決へのフィードバック

【受講料】

  48,600円(税込/テキスト、昼食付)

【プログラム】

1.表面に支配される現代社
 1.1 膜・界面、そして、現代技術を支配する表面
 1.2 表面・界面で発生する代表的事象
2.表面とは
 2.1 表面とは?
 2.2 表面の要素
 2.3 表面における現象
3.界面とは
 3.1 界面における現象
 3.2 多層膜による界面形成
 3.3 薄膜化による界面の変化
4.表面・界面を支配するもの
 4.1 界面形成
 4.2 界面を形成する力
 4.3 表面・界面形成を支配するもの
 4.4 界面形成因子と評価法
 4.5 表面を支配するには
5.表面分析成功のキーポイント
 5.1 表面分析の心構え
 5.2 サンプルの取り扱い
6.代表的表面分析手法
 6.1 表面分析の分類
  6.1.1 表面分析に用いる主な手法と選び方
  6.1.2 表面・微小部の代表的分析手法
 6.2 X線光電子分光法(XPS
  6.2.1 元素同定
  6.2.2 化学状態の同定
  6.2.3 角度変化測定による深さ方向分析
  6.2.4 ハイブリッド分析
  6.2.5 チャージアップの工夫と注意点
  6.2.6 イオンエッチングの工夫と注意点
  6.2.7 界面で正体不明のピークシフト
  6.2.8 ちょっと便利なサイトやソフト
 6.3 オージェ電子分光法
  6.3.1 複数成分の分布分析
  6.3.2 界面領域の分析
  6.3.3 XPSとの違い
 6.4 EPMA
  6.4.1 元素分布測定
  6.4.2 空間分解能の考え方
 6.5 フーリエ変換赤外分光法
  6.5.1 測定法
  6.5.2 周辺環境の影響
  6.5.3 主な吸収帯
  6.5.4 指紋領域の利用
  6.5.5 カルボニル基の判別
  6.5.6 系統分析
  6.5.7 帰属の考え方
  6.5.8 全反射法(ATR法)
  6.5.9 ATRのコツ、ポイント、注意点
  6.5.10 in-situ分析
 6.6 TOF-SIMS
  6.6.1 化学構造が分かる原理
  6.6.2 化学構造解析
 6.7 形態を知る
  6.7.1 形態観察と物性分析法
  6.7.2 SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡
 6.8 走査型プローブ顕微鏡(SPM)
7.界面分析
 7.1 界面評価の重要性と課題
 7.2 界面の分類
 7.3 界面における課題
 7.4 従来法と問題点
 7.5 精密斜め切削法
8.解析の実例
 8.1 UV照射による化学構造の評価
 8.2 化学修飾法を用いた表面官能基イメージング
 8.3 ポリイミドの表面処理層の深さ方向分析
 8.4 PI/Cu/Si界面の解析
 8.5 UV表面処理による構造変化の深さ方向解析
9.仮説思考による研究開発と問題解決
10.まとめ
11.質疑応答
 
 

最近の大学の講義はどんな状況か

 縁あって大学で講義をさせて頂いています。登録学生数は、年によって若干のバラつきはありますが、およそ120,130人前後という感じで、そこそこの人数になります。

 今回は損な講義風景について書くことで、大学の実情をお知らせしてみたいと思います。

続きを読む