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「出来ない」の本当の姿

 誰かに何かをお願いした時、指示した時など、必ずしも期待した答え(「やります」、「分かりました」)を得られるわけではありません。時には、「嫌です」、「出来ません」といった答えが返ってくることもあります。そこで、無理やりにやらせるという選択肢ももちろんありますが、それが望ましくないことは誰もが知っています。

 そこで今回は、「出来ない」という答えの深層に存在する本当の姿について書いてみたいと思います。

  実は、「出来ない」という答えの深層には3つの種類があります。

 

 一つは、文字通り本当にできない、すなわち、やり方、考え方が分からないというケースです。言うなれば、正直な答えとしての「出来ない」であるということになります。もちろん、さらに細分化されて、努力しているができないというケースもあれば、努力が足りないためにできない、などいくつかのパターンが考えられます。前者の場合には、やはり何らかのフォローが必要になってくるでしょう。後者の場合には、教育的判断で突き放すということも考えられます。

 いずれにしても、このケースの場合には、やり方がわければ出来る、実行可能というロジックを成立させることが可能です。

 

 一方で二つ目のケースはもう少し複雑で、やり方、方法も分かっていて、やろうと思えばできるが、「やりたくない」というパターンです。この場合には、なぜやりたくないのかという理由が重要になります。

  • やらなければならない理由が納得できない、分からない
  • 単純にやりたくない

など、基本的には心理的な要因によるところが大きいパターンと言えます。したがって、なぜやりたくないという状況になっているのかを解き明かすことがこのパターンの「出来ない」を解決する基本手順ということになります。

 

 三つ目のケースは、一つ目のケースとは異なりやり方は分かっていて、二つ目のケースとも異なりやる気はあるが「出来ない」というパターンです。この場合には、方法や心理的な問題以外に、何らかのできない理由が存在します。例えば、時間が無いというケースなどです。ただし、ここで重要なのことは、単に時間が無いというレベルで止めるのではなく、なぜ時間が無いのかということです。例えば、他に仕事を抱えているからかもしれません。そうやって、出来ないという真の原因を突き詰めていきます。そうすれば、何が原因となってできないという結論になったのかが分かり、それに対する対応を考えることができます。例えば、複数の仕事が競合しており、優先順位付けができず苦慮しているのかもしれません。であれば、優先順位を決めれば、出来る方法が見つかる期待できます。

 

 このように、部下等が指示に対して「出来ない」というよう答えを返してきたときには、単純にそのうわべに対処して無理強いするのは無く、出来ない原因を取り除くことが重要です。

 

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