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「出来ない」と言われた時の対応方法

 部下や子供に何かを指示したり、お願いしたりしたときに、必ずしも「Yes」という返答を得られるとは限りません。時には(頻繁に?)、「No」という答えが返ってくることもあります。そんな時に無理やりやらせてもいいことはほとんどなく、マイナス面が顕在化してしまうことがしばしばです。

 では、どうすれば良いのか、今回はこれについて考えてみたいと思います。

  「No」、すなわち、「できない」という返答には実は2種類あります。

 

 一つは、やり方が分からないからできないなどの内的制約によるもの。内的制約のもう一つの代表は、「やりたくない」という意思によるものが挙げられます。内的制約の特徴は、本人の判断で結果が変わるということであり、言うなれば「本人次第」のものです。やり方が分からないのであれば、勉強して、練習してできるようになることができるでしょう。やりたいという意思があれば、単純なNoという返答ではなく、時間が欲しい、などの別の答えが出てくるはずです。

 

 ただ、問題はやりたくないという内的制約です。この状態は少々厄介で、やり方を指導しようにも拒否が前面が出ていますから指導すら拒否される可能性も高く、仮に指導できたとしても思うように身につかないという懸念が大きくあります。

 

 このような場合に考えるべきは、なぜやりたくないのかということです。その根源を解決しなければNoという返答は変わりません。前述のやり方が分からないのであれば、指導するというのもこの考え方です。一方で、やりたくない場合には、なぜやりたくないのかということを考える必要があります。例えば、後述する外的制約によって時間が無いということかもしれません。であれば、その外的制約を除去することを考えなければなりません。

 

 やりたくないという状態を、単にサボっていると結論することは簡単です。しかし、それでは解決の道筋は見えてきません。サボりたいのであれば、なぜサボりたいのかということが問題の本質です。人間は自分にメリットが無いこと、または、他人に対してであっても「うれしさ(メリット、意味、意義)」が感じられないことを行動することには拒否反応を示します。したがって、このうれしさを示してあげることが内的制約に原因がある場合には重要ということになります。

 

 もう一つは、やり方は分かっているが、時間が無いなどの外的制約によるものです。外的制約の場合には、本人の意思とは関係なく、または、本人の意思ではどうしようないことが根本に存在することが多くみられます。例えば、時間が無いという中にも、他の誰かにすでに仕事を頼まれていて、時間が無いのかもしれません。このような場合、その誰かに働きかけなければ、本人だけでは判断ができないこともしばしばです。したがって、外的制約の場合には、その制約の発生源を見つけ出して、「調整」することが必要となります。

 

 このように、人の意思表示はその表に出てくる言葉からだけでは見えてこない根源的要素が大きく影響していることが数多くあります。そこを掘り下げて解決していくことが最善の策であり、最短の解決にもつながります。

 

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