普通の会社であれば通常は年に1回以上の人事評価行われていると思います。目標管理制度など様々なシステムを使って評価が行われていますが、そもそも人事評価とは何のために行うのでしょうか。大抵の人は、一番肝心な人事評価の目的を明確に理解しないまま、行事として行っています。
そこで、今回は企業にとっても極めて重要な人事評価の目的について階見たいと思います。
人事評価というぐらいですから、当然のことながら「評価」することが目的の一つであることは間違いありません。しかし、評価は結果を見るものであって、言うなれば過去の決算でしかありません。もちろん、この評価あればこそ、反省やモチベーションにつながるので必要不可欠なものではあります。ただ、良かった、悪かった、出来た、出来なかったといった結果だけを見ていては未来に繋がりません。
そこ(未来)にこそ、人事評価の本質があります。
人事評価の本来の目的は、「人材育成」です。過去を評価するのは、出来たこと、足りなかったことを客観的に振り替えることで、次に何をやらなければならないかを考えるためのものです。しかし、現実には点数を付けることが目的になってしまっているケースがほとんどです。
育成という観点で人事評価を考えるなら、
現在はここまではできている
しかし、
ここはできていない
だから、
こういう評価になる
ただし、
こういうことをやって
これができるようになれば
次はこういう評価ができる
というようなやりとりが本来は行われなければなりません。
ところが、ダメ出しばかりで終わっているという現実があります。これでは、次につながらず、成長は期待できず、人材育成という本来の目的が達成できないということになってしまいます。
全て、次にどうすれば良いか、何をすればよいのかということを考えるためのプロセスである、これが人事評価の本来の姿です。決して、過去に対して点数を付けることが目的ではありません。
もちろん、出来なかったことを伝えることは明確にしなければなりません。しかし、そこで終わっては育成になりません。是正すべきことを伝える指導がセットになっていなければなりません。そうすることで、次の目標が出現してくるのです。
育成という観点を忘れないで、未来のための人事評価を心がけてください。