皆さん「フェデックスデー」ってご存知ですか?
あるベンチャーで採用されたシステムなのですが、
「四半期に一回、半日だけ好きなことをしても良い」
という制度です。
良く似た制度には、20%ルール、15%ルールなどと呼ばれているものもあります。こちらは、主に研究開発部門で導入されているものですが、業務時間の定められて割合の時間だけ、会社や部署で決まった開発テーマではなく、自分のやりたい開発(いわゆるアングラテーマですね)をやっても良いというものです。
どちらにも共通するのは、自主性に任せて創造的なこと、イノベーションが生まれることを期待したものです。どうしても、業務は評価と直結してしまうので、「こなす」という気持ちが生まれてしまいます。しかし、創造やイノベーションはそういう環境の中では生まれにくいものです。これを解決するものとして、フェデックスデーや〇〇%ルールといった制度が考えられました。
ただ、これらの制度も万能ではありません。あくまでも、人はサボらないという性善説が成立するという大前提が必要です。しかし、現実には人はどうしても楽な方に流されやすいものです。したがって、これらの制度を成功させるには工夫が必要になります。
工夫と言っても簡単ではありません。多くのルールを決めて制度を複雑化させてしまうとその効果が薄れてしまいます。また、業務にフィードバックできることというようなルールを決めてしまうと制度そのものが根底から崩れてしまいます。一方で、前述のように完全にフリーにすると期待した効果が得られないというジレンマがあります。
バランスが極めて重要ということになります。
そこで一つの提案は、「フォローを充実させる」ということです。例えば、フェデックスデーであれば、翌日に発表会をするなども一つの方法でしょう。また、良いアイデアが出て、正式なテーマとして採用されたら、または、それに準ずると判断された場合には表彰するというのも良いでしょう。もっと平易に、テーマ化は必須とせず、毎回互選で投票して最優秀のものを表彰するという方法もあります。
いずれにしても、時間を使うだけで終わるのではなく、きちんとフォローする、言い換えるから使った時間の回収をするということがポイントになります。
皆さんの会社でもこういった新たな取り組みを検討されてはいかがでしょうか。