JRLテックログ

JRLテックログ

ジャパン・リサーチ・ラボが提供する技術コンサルティング、人材育成、戦略策定、セミナー等の様々なコンテンツに関する情報を提供するブログです

三つの問題(問題可視化のための問題分類)

 日常業務、企業活動などあらゆる場面で様々な問題が発生します。日々そのような問題への対応に追われているという方も少なくないと思います。問題の中には、ごく簡単なものから、企業生命にかかわるようなクリティカルなものまであります。そのような中で、企業単位で考えた場合の問題は大きくは三つのレベルに分類することができます。

 そこで、今回はこの問題定義における三つのレベルについて書いてみたいと思います。

  まず、なぜ問題を分類するのか。

 

 問題解決のアプローチには様々なものがありますが、共通することに問題の把握、問題の定義があります。まさに、「敵を知れば百戦危うからず」という言葉の通りです。しかし、問題の把握や定義は簡単なことではありません。しかし、分類のパターンがあれば、まずはそれに沿って検討することが可能となります。そこから、それの分類に合った基本問題解決プロセスを選定して、それをベースとして最適化していくというアプローチを取る事が可能となります。

 

 このような理由から、ここでは問題の分類としてのレベル単位を考えることを試みています。

 

 三つのレベルのうち、二つは上位、下位というような考え方ができます。これらは、前者が「戦略レベルの問題」、後者が「業務レベルの問題」と定義することができます。別の言葉で表現するならば、前者は全社の関わる、またがるような問題であり、後者は部署や現場単位に関わる、または、直接的に影響する問題であると言えます。

 

 戦略とは進む方向を決めるものであり、方針に当たるものです。したがって、戦略レベルの問題に含まれるものには、方針や方向性の間違い、ミスマッチといったことが例として挙げられます。また、リソースに関する問題も組織全体が関わるものであることから、戦略レベルの問題であると言えます。

 

 一方で、業務レベルの問題としては、システムや制度、マネジメントなどの運営、運用面に関わる問題が挙げられます。

 

 これら二つの問題に関しては、その決定プロセスやステークホルダー、マネジメント等に確認することで状況を整理することがファーストアプローチになります。ただ、多くの場合、全社、または、部署間等での利害のコンフリクトが起きることも少ないことから、本質的観点から外れたところで問題が発散するという懸念を孕んでいるので注意が必要です。

 

 これら戦略レベル、業務レベルと違う次元に位置するもう一つのレベルがあります。それは、「文化レベルの問題」です。この問題は、モラルやモチベーション、コミュニケーションといった人の内面に起因するものが挙げられます。そのため、他の二つのレベルに比較して、その全容や正確な姿、問題の本質を把握することが困難であることが多いと言えます。しかし、全ての問題とかかわる根源的、基盤的なレベルであるとも言えるものであることから、無視することはできません。

 

 これら三つのレベルを模式的に表現するならば、下記のようになります。

f:id:haru-777:20181112173215p:plain

 

 問題解決では、いきなり対策や解決策を考えようとするのではなく、まずは問題の可視化を行うことが肝要です。

 

 問題解決コンサルティングはジャパン・リサーチ・ラボにお任せください。ご相談はこちらへ。

analysis.ikaduchi.com