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モチベーションを生み、高める要素

 モチベーションとは、「仕事(やらなければならないこと)を楽しみ(自らやりたいと思うこと)に変えるもの」だと別稿で表現しました。何かを実行するときにモチベーションを得ることができれば、より高いレベルの成果を苦を感じることなく得ることが出来ます。しかし、現実にはモチベーションを感じられないこともあります。

 そこで、今回はモチベーションを生み、高める要素と方法について書いてみたいと思います。

  モチベーションは人の内面に関わるものであることから、とても複雑です。したがって、簡単にスイッチを入れるようなことはできません。また、同じ対象であったとしても、人によってモチベーションを感じられるかどうかは変わります。さらには、同じ人であっても、その時の状況のわずかな違いがモチベーションに大きな影響を与えます。

 

 例えば、すでに別項で書いている「内発的動機付け」と「外発的動機付け」という二つの要素がモチベーションに影響を与えます。前者はまさにモチベーションの本質に関わる人の内面に関係するものです。しかし、後者は外的働きかけであることから、それを内面がどう受け取るかで結果が変わります。すなわち、前述のその時のおかれている状況の影響を受けてしまうということです。

 

 そこで、より本質的なものである内面に注目すると、基本となる3つの要素を挙げることができます。

 

 一つ目の要素は、「自律性」であり、オートノミーとも呼ばれます。これは、自らの判断で考え、行動できるということであり、自由度と表現することもできるでしょう。やらされ仕事というのは誰でもモチベーションが上がりません。自らの判断、考えで決めて行動するということは責任も伴いますが、同時にモチベーションも生んでくれます。ただし、実際の業務ではどこまで自律性を許容するかというバランスは極めて重要であり、難しいものでもあります。何でも任せてしまえば良いというわけではありません。相手の力量に合わせて任せる範囲を決めなければ、後述するマスタリーに繋がらず、十分にモチベーションを高めることができません。

 

 二つ目の要素は、「熟達」であり、マスタリーとも呼ばれます。これは、実行することによって自らにどのような変化が生まれるのかということであり、成長性と表現することができるでしょう。さらに言うならば、何が得られるか、と言うこともできます。それまでできなかったことができるようになる、知らなかったことを知るということは人の本質の一つでもあり興味、好奇心を満たしてくれます。そして、そこから得られる成長感、すなわち、熟達の実現はモチベーションに対して大きなプラス影響を与えます。

 

 三つ目は、「目的・意義」です。何のためにやるのか、やることでどのようないいことがあるのか、これが分からないままに実行を強いられる状況はまさにやら漁れ仕事であり、モチベーション創出の対極とも言えます。例えば、前述のマスタリーも一種の意義であると言えます。すわなち、熟達するという目的・意義がモチベーションを創出してくれます。目的や意義を感じるためには、ポジティブ思考も重要です。ネガティブな思考をしてしまうと、プロセス(苦労)とリターンのバランス、損得に意識が集中してしまいます。しかし、ポジティブ思考では、ゼロではない、得られるものがあると感じることが出来、そこからモチベーションが生まれます。

 

 モチベーションを生み、高めるためには、これらの「自律性」、「熟達」、「目的・意義」という三つの要素が極めて重要な役割を担っています。すなわち、部下や後輩のモチベーションを生み、高めるためには、これらの要素を明示する、提供するということが一つの方法と言えます。モチベーションは内面のものではありますが、外面的環境影響を強く受けるものでもあります。良い環境、状況を与えることも忘れないことが重要です。

 

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