JRLテックログ

JRLテックログ

ジャパン・リサーチ・ラボが提供する技術コンサルティング、人材育成、戦略策定、セミナー等の様々なコンテンツに関する情報を提供するブログです

優先順位の問題(経済優先偏重社会の転換が必要)

 新型コロナはまだまだ収束が見えませんが、一方で爆発的感染を抑え込み始めている兆候もあります。そんな中で出てきているのが、自粛、規制の緩和です。要するに経済活動の再開です。アメリカでは、トランプ大統領が早々の経済活動再開を言い続けています。しかし、州知事をはじめとした現場は異を唱え、そのために更迭されたケースもあります。

 

 確かに、経済活動が止まったままでは社会基盤が崩壊する懸念があります。そうなれば、新型コロナ対策もできなくなるという事態になります。そういう意味で、経済活動も社会維持のためには必要であると言えます。

 

 しかし、問題は必要か必要でないかではなく、今そのタイミングかということです。

 

 そもそも新型コロナがこれだけ蔓延したのも、初期対応の間違いが原因と言えます。経済へのダメージを考えたがために、対応が後手後手に回ったことは事実です。そして、マスク不足やサプライチェーンの混乱も、新型コロナ以前に利益を最優先として一国に集中していた結果です。また、トランプ大統領も経済を最優先する考え方であり、その結果アメリカは感染大爆発を起こしました。同様に、中国も社会主義ですが経済を優先しており、現在感染数が拡大しているロシアも同様です。そして、日本もインバウンド景気を優先したために国内での感染拡大の扉を開いてしまいました。

 

 このように、社会全体は資本主義、経済主義になっていると言えます。もちろん、そのおかげで便利になっているのも事実です。したがって、平時であれば大きな問題は生じないと言えます。しかし、いざ有事となった時にも同じ優先順位では対応できません。

 

 すでに、地球やその環境は限界に来ています。経済や便利さを最優先に、それを基盤とした社会の在り方を考え直す時です。どこかで、大きな舵を切られなければならず、その時には少なからず弊害も起きるでしょう。しかし、それは一時的なものでしかありません。

 

 経済、利益、資産、そういったものだけに目を向ける考え方を変えていきませんか。社会にとって、人類にとって、いったい何が最も優先すべきことなのかを感が治すときです。